「プロフ帳書かない?w」50年後の老人ホームは平成レトロ全開? 大反響の漫画、こだわり描写を作者に直撃

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2026年06月19日 09:20  女子SPA!

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「姫香」はキラキラネームっぽい
「昭和レトロ」は納得ですが、近ごろは「平成レトロ」なんて言葉もある模様。昭和生まれの筆者は、時の速さにクラクラしてしまいます。平成までレトロ扱いとは……。

 しかし、50年も経てば平成は確実にレトロでしょう。そして、そんな50年後の世界を描いた漫画『50年後の平成女児』がSNSで話題になっています。

◆老人ホームで懐かしのプロフ交換

 ある日、老人ホームで84歳の安井姫香さん(平成1桁生まれ)が「ねぇ プロフ帳書かない?w」と呼びかけ、「懐かし笑 ウチも持ってたわ〜」とリアクションする83歳の杉山麻衣さん(同じく平成1桁生まれ)。

 そのやり取りを見た老人ホームのスタッフ・木田ちゃん(2050年生まれ)は「……プロフ帳? 皆さんのプロフィールならデータバンクに入ってますよ?」と口を挟みますが、「違う違うw 昔 プロフ帳を書き合うのが流行ってたんよw」と姫香さんが平成について解説……という流れで、平成文化を面白おかしく振り返っていく同作。

 実は、『50年後の平成女児』以外にも「コミケ」「ゲーム機」「YouTuber」「漫画」といった平成トピックをテーマにした作品が発表されており、それらは「50年後の老人ホーム」なるシリーズとして好評を博しています。

 同シリーズの作者である漫画家の金沢真之介(@koikanazawa)さんに、これらの作品を手掛けるようになったきっかけ、執筆時に気をつけていること、今後の展望などについて聞いてみました!

◆作者、そして原案の妻も平成生まれ

――「50年後の老人ホーム」シリーズ、本当におもしろいです! ところで、主役を「平成生まれ」に、設定を「50年後」にした理由やきっかけは?

金沢:僕も妻も平成生まれなのですが「将来、老人ホームに入るとしたら50年後くらいかな?」というところから設定を決めました。「平成生まれ」のモチーフは、最近の「平成リバイバル」から着想を得ました。

――「50年後の老人ホーム」シリーズは「コミケ」「ゲーム機」「YouTuber」「漫画」と各回でさまざまなテーマがありますが、特にインパクトが大きかったのは2025年12月にXで発表された『50年後の平成女児』です。「プロフ帳」や「シール手帳」が取り上げられており、ツボを押さえた描写やいかにも平成生まれな口調は笑いました。金沢さんはもともと、平成女児の文化に詳しかったのでしょうか?

金沢:プロフ帳やシール手帳などのネタは、シリーズの原案を担当している妻のアイディアです。なので、妻から当時の流行りなどを聞いて描かせていただきました。僕からすると「そういえば、周りの人はプロフ帳を書いてたかな?」くらいの印象です(笑)。

 あと、口調は僕の個人的なイメージなので、平成感を感じていただけたのであればうれしいです!

――プロフ帳の表紙が絶妙に2000年代ごろにありそうなデザインで、ディテールも細かいです。『50年後の平成女児』を描くなかで、細部で意識したことやこだわった点があれば教えてください。

金沢:表紙やシールの種類などは平成感を意識しました。僕はあまり詳しくなかったので、妻の意見が参考になりました。プロフ帳の中身も「⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン」など、平成女児や平成感を意識して描きました。

◆登場するお年寄りの名前は“平成感”のあるキラキラネームに

――平成生まれのお年寄りの絵の解像度が高いのも印象的です。金沢さんはご老人の絵を描くのが得意なのでしょうか?

金沢:高齢者の作画はリアル感を出したいと思って、フリー写真の実際の高齢者を参考にしています。ただそのまま描くのではなく、強調したいシワや肉のたるみを意識して描いています。それと、妻のおばあちゃんが老人ホームに入所しているので、面会に行った際は実際の施設の様子も参考にしています。

 特にお気に入りは、最後のページで「えーっと好きなタイプは」と麻衣さんが下を向いたときの表情ですね。お年寄り特有の顔の肉付きは描いていて楽しいです。

――おばあちゃんたちのお名前も、キラキラネームっぽい「姫香」などいかにも平成生まれです。お名前に関しても、平成を意識しながら決めていったのでしょうか?

金沢:平成生まれの名前ランキングなどを参考にしたり、より平成感を出すためにキラキラネームっぽい名前に調整したりしています。

◆子どもの頃は『ポケモンスタジアム』『カービィのエアライド』で遊んでいた

――「50年後の老人ホーム」シリーズ、特に『50年後の平成女児』のターゲット層は? やはり、青春時代にプロフ帳やシール手帳を楽しんでいた平成生まれの女性たちでしょうか。

金沢:「平成一桁ガチババア」、「平成一桁ガチジジイ」というネットスラングが盛り上がっていたので、平成生まれの人たちをターゲット層にしました。

――『50年後の平成女児』には、今までにどのような反響が寄せられていますか?

金沢:やはり、プロフ帳を楽しんでいた方たちからのコメントが多かったです。プロフ帳の呼び方が世代や地域によって違うのが印象的でしたね。「サイン帳」と呼ぶ人が多かったかな?

――ちなみに、金沢さんが平成の思い出として強く記憶に残っている流行、文化はなんでしょうか?

金沢:子どもの頃はゲームばかりしていたので、当時遊んでいたゲームが記憶に残ってます。『ポケモンスタジアム』のミニゲームや『カービィのエアライド』のシティトライアルなど、友だちとやっていたゲームはめちゃくちゃ懐かしいです。

◆50年後の老人ホームでは本当にこんなやり取りをしていると思う

――50年後の老人ホームでは、実際に作品のような会話ややり取り(プロフ帳を見てキャッキャする等)が行われていると思いますか?

金沢:「将来、こうだったら楽しそうだな」というコンセプトで描いているので、本作のような光景が実際に見れるとうれしいですね。僕はたぶんしてると思います(笑)。

 高齢者になってから本当にプロフ帳の交換をすると、その人の歴史や趣味の変化などがあってより楽しそうですよね。

――今回の『50年後の平成女児』をはじめとして、今までに「コミケ」「ゲーム機」「YouTuber」「漫画」がテーマの作品が発表されてきました。今後、なにがテーマの「50年後の老人ホーム」シリーズを描きたいですか?

金沢:「50年後の老人ホーム」は妻が原案なので、妻からどんなアイディアが出てくるか僕も楽しみです。ネタもまだ数個ストックはあるので、楽しみにしていただければうれしいです。

――「50年後の老人ホーム」シリーズはどの作品も最高ですが、単行本になる予定はありますか?

金沢:具体的な予定はまだですが、実現できるよう描き進めていきます! 50年後に答え合わせをするためにも、単行本として手元に置いておきたいです。

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「将来、こうだったら楽しそうだな」というコンセプトで描かれているという同作。たしかに、プロフ帳が“黒歴史”ではなく“文化財”になる未来は素敵だし、こんな老人ホームに入れるならば今から老後が楽しみです。

 数十年後、同作みたいな口調のご老人であふれかえるかと思うと笑ってしまいますが、たしかにそんな未来は楽しそうです!

<取材・文/寺西ジャジューカ>

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