
7月10日、皇族数確保を目的とした皇室典範改正案が衆院本会議で可決され、参院へ送付された。改正案では、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持できることや、旧宮家の男系男子を養子縁組で皇族とすることが盛り込まれた。
女性皇族が一般国民と結婚した場合は、皇室の戸籍である「皇統譜」に登録されたまま住民基本台帳法が適用される。養子案については、皇族の養子縁組を禁ずる皇室典範の9条の例外として、戦後に皇室を離れた旧11宮家のうち、15歳以上で配偶者のいない男子を養子とし、養子の子孫に男児が生まれた場合は、その男児に皇位継承資格を認める。
皇族数確保をめぐって、与野党でまとめられていた「立法府の総意」から逸脱しているとして、一部野党が難色を示してきた政府提出の改正案。ただ、最終的には、自民党、日本維新の会、国民民主党、中道改革連合、参政党が賛成。チームみらいは党議拘束をかけず自主投票とした。
唯一、反対したのが共産党だ。本会議に先立って行われた衆院運営委員会で、同党の塩川鉄也議員(64)は、「皇族となった養子は皇位継承資格を有しないとする一方、養子の子や孫においては皇位継承資格を有すると規定しています。これは全体会議では一切説明がなかったことであります。政府が法案にした段階で突如盛り込まれたものです。これは率直に言って、国民と国会を愚弄するようなやり方ではありませんか」と問題視。
続けて、塩川氏が指摘したのが、改正案でも皇位継承資格が“男系男子”に限られている点だ。塩川氏は、「日本共産党は女性天皇、女系天皇を真正面から議論すべきだと繰り返し述べてきました。国民の総意に基づく日本国民統合の象徴の地位にある天皇を、男性に限定している現状を正すことは、両性の平等、ジェンダー平等を発展させる上でも意義のある改革になると思うからです」と発言。
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塩川氏は、「憲法第一条は天皇を日本国民統合の象徴としています。多様な性を持つ人々によって構成されている日本国民の統合である天皇を男性に限定する合理的な理由はどこにもありません。女性天皇を認めることは、日本国憲法の条項と精神に照らして合理性を持つと考えます」と述べ、木原稔官房長官(56)に対して、こう投げかけた。
「なぜ、女性ではだめなのか。なぜ男系男性にこだわるのか?」
これを受けての答弁だが、木原氏は即答できなかった――。
手元の資料を何度もめくり、時には後ろを振り返って事務方のサポートを受けながら、慌てた様子で適切な答えを探す木原氏。あくま“男系男子”にこだわるのであれば、明確な答えを持っているはずだが、木原氏にとっては想定外の質問だったのか、こうした状況が50秒近く続き、「委員長すみません。止めてもらえませんか」と申告する場面もあった。Xでは、国会中継の映像が拡散され、“フリーズ”状態の木原氏に対して、こんな声が寄せられていた。
《なんでこんな予想して当然の質問に固まっちゃうのか》
《てか、即答できないほどワタつくのか。当然聞かれる質問だろ》
《この木原官房長官の放送事故のお粗末さったらないわよね》
《え?なんで答えられないの?難しいことは聞いてないよ?》
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なお、ようやく答弁に立った木原氏は、「現行の皇室典範第1条においても、男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重みなどを踏まえ、皇位は皇統に属する男系の男子がこれを継承すると規定されていると考えているところであります」と主張。令和3年の政府有識者会議で、皇位の継承には制度的な安定性が重要と報告されたことなどに触れ、「政府としてはこの報告を尊重しております」と締めくくっていた。
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