マルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)/2026MotoGP第12戦イギリスGP 8月7日、2026年MotoGP第12戦イギリスGPの初日セッションが行われ、MotoGPクラスのプラクティスではマルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)がトップタイムを記録した。小椋藍(スーパーファイル・トラックハウスMotoGPチーム)は5番手でセッションを終えている。
およそ3週間のサマーブレイクを経て、シルバーストン・サーキットで幕を開けた第12戦。第6戦カタルーニャGPで左膝の前十字靭帯と後十字靭帯を断裂したヨハン・ザルコ、第10戦オランダGPで第7胸椎を骨折したフェルミン・アルデゲルは後半戦再開までの回復が叶わず、カル・クラッチロー(カストロール・ホンダLCR)、イケル・レクオーナ(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)が代役参戦している。また、昨年の第11戦ドイツGPで左肩を負傷し、この怪我に起因する手術のために第3戦アメリカズGP以降の3大会を欠場したマーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)は、ブレイク中の追加検査で左肩の棘下筋に小さな断裂があることが判明。療養のために今大会を欠場し、ポル・エスパルガロ(レッドブルKTMテック3)が代役を務めることとなった。
なお、前戦ドイツGPでハイサイド転倒を喫して左鎖骨を骨折し、手術のために大会中に帰国したベッツェッキは第12戦から最高峰クラスに復帰。アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ・ファクトリー・レーシング)が今季4度目のワイルドカード参戦を果たし、シーズン後半戦の初戦は23名のライダーによって争われることとなった。
45分間で行われたMotoGPクラスのフリー走行1回目は気温19度、路面温度33度、晴れのドライコンディションでスタートする。今大会もリヤタイヤはソフトとミディアムの2種類、フロントタイヤはハードを加えた3種類が提供されており、各陣営のタイヤ選択はソフト/ミディアムが大半となった。
最初の計測で首位に浮上したのはベッツェッキとなったが、翌周はトラックリミット違反によってタイムが抹消される。その後はラウル・フェルナンデス(スーパーファイル・トラックハウスMotoGPチーム)、アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)、ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)がトップタイムを更新したが、1分59秒021をマークしたラウル・フェルナンデスが再び首位に浮上する。2番手にマルティン、3番手にベッツェッキが続き、アプリリア勢がトップ3を占めて序盤を終えるかと思われたが、アレックス・マルケスが他車に先駆けて1分58秒台を記録。トップに返り咲いて中盤を迎えた。
しばし上位勢の順位変動がない状態が続き、セッションは残り約20分となった。そんななか、ターン15でペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が転倒。黄旗の提示により、およそ3分の1のライダーのラップタイムが削除された。その後はベッツェッキが2番手に浮上し、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)、マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)らドゥカティ勢もタイムを更新する。セッション最終盤は転倒を喫したアコスタが3番手タイムを記録したが、トップタイムを塗り替えるライダーは現れず。序盤に1分58秒692をマークしたアレックス・マルケスがトップの座を維持して午前の走行を終えた。2番手にベッツェッキ、3番手にアコスタが続き、最後のアタックで1分59秒265を記録した小椋は7番手となった。
予選Q2へ進出する10名のライダーを決する午後のプラクティスは気温23度、路面温度46度でスタートする。路面コンディションは引き続きドライとなり、22台がフロントにハードを選択、リヤはソフトとミディアムで分かれたが、トプラク・ラズガットリオグル(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)は前後ともにソフトを履いて60分間のセッションに臨んだ。
まずはポイントリーダーのマルティンがトップに浮上し、翌周の計測では0.019秒タイムを更新する。しかしラウル・フェルナンデス、アレックス・マルケスが自己ベストタイムを記録し、フリー走行最速のアレックス・マルケスが首位の座に就いた。その後はベッツェッキが2番手に浮上、ラウル・フェルナンデスが3番手に続き、序盤は午前のセッションで好走を見せたライダー達が上位につけた。
ピットインを経て迎えた中盤の走行では、残り35分前後からタイムアタックが開始される。真っ先に1分57秒台を記録したラウル・フェルナンデスがトップに返り咲き、2番手にフランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)、3番手にベッツェッキが続いてセッションは残り30分となった。ここから速さを見せたのは小椋となり、首位から0.356秒差の4番手に浮上する。翌周の計測では1分57秒628を記録して僚友のラウル・フェルナンデスを0.111秒上回り、トップに躍り出た。
残り時間は21分を切り22台がガレージに戻るなか、他車に先駆けて3本目の走行を開始していたフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が前後ソフトを装着して4番手タイムを記録する。ここから多くのライダーが前後ともにソフトを履いてコース入りし、トップを含む上位勢の顔ぶれはめまぐるしく入れ替わっていった。ターン7でブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が転倒を喫するなか、残り12分半を切るとマルク・マルケスが1分57秒035を記録。オールタイムラップレコードを更新した。しかしその1分後、小椋が1分56秒810という驚異的なラップタイムを記録して首位を奪還。ディ・ジャンアントニオも1分56秒台にタイムを入れ、2番手につけた。
残り5分半を切り、ピットインを終えた各車が最後のアタックに向けて走行するなか、ターン6でバニャイアが転倒する。ターン4ではアコスタが初日2度目の転倒を喫し、イエローフラッグが立て続けに提示された。残り3分20秒ごろには解除されたが、セッション最終盤は黄旗やショートカットによって複数名のラップタイムがキャンセルとなった。しかし大半のライダーが自己ベストタイムを更新し、ラウル・フェルナンデス、続いてベッツェッキがトップタイムを更新。1分56秒280をマークしたベッツェッキが初日の走行をトップで終えることとなった。
最終盤にはマルティンが3番手に浮上し、アプリリアがトップ4を占めてセッションは終了を迎えるかと思われた。しかしディ・ジャンアントニオが3番手に浮上。2番手にラウル・フェルナンデス、3番手にディ・ジャンアントニオ、4番手にマルティン、5番手に小椋が続く結果となった。以降はマルク・マルケス、アレックス・マルケス、ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)、ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)、アコスタが続き、予選Q2直接進出権を獲得。8台がオールタイムラップレコードを更新するハイレベルなプラクティスとなったが、小椋は今大会もQ2ダイレクト進出を決めて初日を終えた。
[オートスポーツweb 2026年08月08日]