
今日30日、日本気象協会は「2027年春の花粉飛散予測 第1報」を発表しました。スギ・ヒノキ花粉飛散量は、九州から東海は例年よりやや多い見込みです。一方で、関東甲信は日照不足の影響もあるなど、関東甲信から北海道は少ない傾向です。ただ、東京では、やや少ない飛散の年でも、極めて多く飛ぶ日はありますので、ご注意ください。

【例年比】
九州から東海では例年の110〜130%程度とやや多いでしょう。関東甲信・北陸から北海道では例年の50〜70%程度と少ない傾向となる見込みです。
【前シーズン比】
前シーズン(2026年春)と比べると、九州から東海の広い範囲でやや多いでしょう。関東甲信・北陸から北海道では前シーズンより少ない見込みです。
【2026年夏の気象】
2026年夏は、西日本と北日本を中心に高気圧に覆われやすく、気温は西日本を中心にかなり高くなりました。夏(6〜8月)の日本の平均気温は統計開始以来5位の高温となりました。
また、梅雨入りと梅雨明けは共に、九州から関東甲信では平年並みか早く、北陸と東北は平年より遅くなりました。夏を通した日照時間は九州から北海道にかけて平年並みか多かったものの、6月は九州から関東甲信の広い範囲で平年より少なく、7月は東北では少なく、北陸も新潟ではやや少なくなりました。降水量は、梅雨前線や台風の影響のほか、湿った空気の影響で「令和8年8月千葉豪雨」が発生するなど、関東甲信ではかなり多く、東海と東北も多くなりました。
【2027年シーズン花粉飛散量の予測根拠】
花粉の飛散量は、前年の夏が高温・多照だと多くなる傾向があります。また、前シーズンの飛散量が少ないと増加し、多いと減少する傾向があります。
2026年夏は、西日本を中心に気温がかなり高くなりました。一方で、夏を通した日照時間は平年並みか多かったものの、雄花の形成に大きく影響すると考えられる6月または7月の日照時間が少なかった地域が多く、猛暑となったわりには雄花の形成がやや抑えられる気象条件になりました。また、前シーズン(2026年春)は、近畿と関東甲信から北海道で花粉飛散量が例年より多くなりました。
これらのことから、2027年春の花粉飛散量は、九州から東海では例年に比べやや多く、関東甲信・北陸から北海道では例年より少ない見込みです。
東京千代田区と大阪市の花粉飛散量の推移と予測


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日本気象協会が観測した千代田区(東京)と大阪市の過去10年の花粉飛散量と2027年の予測のグラフを示します。
千代田区では、2026年は6月の日照時間が少なく雄花の形成が抑えられたと考えられるため、2027年の飛散量は例年よりやや少ない見込みです。大阪市では、2026年夏は雄花が形成されやすい気象条件がやや揃ったものの、2026年の飛散量が多かったことから、2027年の飛散量は例年並みでしょう。
しかし、日本気象協会の観測によると、千代田区では、最近10年のうち花粉飛散量がやや少ない年でも、花粉が100個以上/㎠と極めて多く飛ぶ日は12〜14日ほど観測されています。花粉症の方は油断せずに対策を行いましょう。
日本気象協会の花粉飛散予測とは
日本気象協会は、1990年からスギ花粉飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は、前シーズンの花粉飛散状況や気象観測データ、雄花花芽の現地調査結果などをもとに作成しています。さらに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報をふまえ、総合的な分析に基づいて予測しています。
【花粉の種類について】
飛散量予測の対象とする花粉の種類は、九州から東北はスギ・ヒノキ、北海道はシラカバです。
【言葉の説明】
例年 :過去10年(2017〜2026年)の平均値
平年 :過去30年(1991〜2020年)の平均値
