2026年F1第15戦アゼルバイジャンGP 優勝したジョージ・ラッセル(メルセデス) 2026年F1第15戦アゼルバイジャンGP。レース中盤、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)のクラッシュによりセーフティカー(SC)が出動した。そしてリスタート後には、フランコ・コラピント(アルピーヌ)のミスによりチームメイトのピエール・ガスリーらがリタイア。2度目のリスタート後、終盤に向けてジョージ・ラッセル(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)による一騎討ちが繰り広げられた。アゼルバイジャンGP後半を無線とともに振り返る。
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レース中盤、首位を独走していたジョージ・ラッセル(メルセデス)が、ウォールに軽く接触した。
25周目ラッセル:タイヤをチェックしてくれ。右側を壁に擦ったんだ。マーカス・ダドリー:内圧は問題ない。ラッセル:そうかい? 注意してみててくれ。
その後もペースは落ちず、ダメージはなかったようだ。
6番手を走るルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、タイヤの劣化に苦しんでいた。
27周目ハミルトン:フロントタイヤが全然ない。曲がれないよ。
レース序盤にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に3番手を譲ったアイザック・ハジャー(レッドブル)だったが、フェルスタッペンのペースが伸びない。ハジャーが我慢できず仕掛けに行ったが、抜けなかった。
ハジャー:前に行っていいよね?!リチャード・ウッド:あくまでクリーンにな。
ハジャーに1秒以内に迫られ続けるフェルスタッペン。
フェルスタッペン:ソフトでレース半分走れるんじゃないの?ジャンピエロ・ランビアーゼ:そうなんだが、トラックポジションが問題だ。今は我慢するんだ。
フェルスタッペンはペースの伸びないミディアムを早めに捨てて、ソフトに履き替えたい。しかし今ピットインしたら、順位が大きく下がってしまう。チームとしては、走らせ続けるしかなかった。
30周目。13番手のアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がバリアに突っ込み、セーフティカー(SC)が導入された。
アルボン:ああ〜申し訳ない。ジェームズ・アーウィン:大丈夫か。アルボン:うん。
34周目ウッド:ギヤボックスに振動がある。タイヤへの影響はないが。ハジャー:うん。感じている。あんまり、いい気はしないね。ウッド:また状況を伝えるからね。
36周目にレース再開。直後の1コーナーでブレーキがロックしたフランコ・コラピント(アルピーヌ)が、チームメイトのピエール・ガスリーに突っ込んでいく。ガスリーの横にいたランド・ノリス(マクラーレン)も、玉突きの犠牲になった。
36周目カレル・ルース:大丈夫か?ガスリー:ああ、神様。信じられない。信じられないよ。ポイントをごっそり失った。ルース:残念だ。
ノリス:最高だね。ウィル・ジョゼフ:アウトか?ノリス:そんな感じだ。
コラピント:チームにもピエールにも、本当に申し訳ない!
後方ではアービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)も、僚友リアム・ローソンを押し出していた。
ローソン:チームメイトにリタイアさせられるなんて、素敵だよ。
リンドブラッド:申し訳ない。ピエール・アムラン:ダメージをチェックしろ。リンドブラッド:大丈夫だと思う。
これで2度目のセーフティカーが導入され、39周目にレースは再開した。直後に3番手フェルスタッペンがオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を抜いていく。さらに背後からは、ハジャーが迫る。
ウッド:中速区間で差を詰められるぞ。ハジャー:わかった。僕に任せといて。
40周目。ピアストリはハジャーを意識するあまり、ターン1のブレーキングで痛恨のミスを犯し、エスケープゾーンに大きく飛び出してしまった。
トム・スタラード:合流に気をつけろ。ピアストリ:最悪だ。
コース復帰する間に、ピアストリは15番手まで後退した。
41周目。アントネッリはハミルトンをかわして、5番手まで順位を上げた。
ピーター・ボニントン(→アントネッリ):いいぞ、キミ。P5だ。ルクレールは、3秒6前だ。
レース終盤、首位のラッセルに、フェルスタッペンが食らいついた。
45周目ラッセル:最終区間はストラット7がいいと思う。その方が速い。ダドリー:賛成だ。
フェルスタッペンを1秒以内に寄せたくないラッセル。しかしフェルスタッペンは、この時点でコンマ5秒前後まで迫り、さらにエネルギーマネージメントを工夫して、なんとか抜こうとしていた。
フェルスタッペン:ここで(ブーストは)やりたくない。ランビアーゼ:エネルギーマネージメントに関しては、これ以上できることはない。唯一のオプションは、ターン4立ち上がりのブーストだ。
チェッカーの2周前、バルテリ・ボッタス(キャデラック)がターン15を直進。バリアにつっこんでレースを終えた。
ジョン・ハワード:大丈夫か?ボッタス:ああ。いったい、何が起きたんだ?
ランビアーゼ(→フェルスタッペン):マックス、ターン14でシングルイエロー、ターン15でダブルイエローだ。しっかりスロットルを戻すんだ。
同じ指示はラッセルにも出され、その結果最終コーナーの立ち上がりで2台の差は一気に縮まった。しかし0.196秒の僅差で、ラッセルが逃げ切った。
ラッセル:ダブルイエローのあと、ブーストをかけたらパワーを失った。ダドリー:了解。ラッセル:やられたと思ったよ。この週末の仕事ぶり、本当にありがとう。最後のスティントは、めちゃくちゃ楽しかった。
ランビアーゼ:ハハハ、コンマ1秒差だ。あと一歩で、勝ってたな。でも素晴らしいレースだった。フェルスタッペン:ああ、もうちょっとだった。
ラッセル圧勝と思われた展開のなか、最後まで食らいつき続けたフェルスタッペン。惜しくも勝利は逃したものの、会心のレースだったに違いない。この男、やはりただ者ではない。
[オートスポーツweb 2026年09月30日]