「佐村河内守は今もマンションの一室でぼーっとしている」 森達也監督『FAKE』初日舞台挨拶に登壇

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2016年06月04日 14:41  リアルサウンド

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森達也

 佐村河内守が出演するドキュメンタリー映画『FAKE』の公開初日舞台挨拶が、ユーロスペース(東京・渋谷)で6月4日に開催され、監督の森達也が登壇した。本作は、オウム真理教(現アーレフ)の実態に迫るドキュメンタリー映画『A』と、その続編『A2』を手掛けた森達也15年ぶりの監督作。2013年、“ゴーストライター騒動”を起こした佐村河内守の素顔と騒動後の模様を描き出す。


参考:宮台真司の『FAKE』評:「社会も愛もそもそも不可能であること」に照準する映画が目立つ


 舞台挨拶に登壇した森達也は「もう映画は撮れないと思っていた。映画館に戻って来れたことが一番嬉しいです」と挨拶。「ポレポレ東中野で『A』『A2』を公開した時、初日はそこそこ(客が)入っていましたが、その後は盛況とは言い難い状況だった。初日後も映画館へ通って劇場内を覗くわけですが、その帰り道の新宿駅に爆弾を仕掛けたい気持ちになりました(笑)。10分移動するだけでものすごいものが観られるのに、なんで観に来てくれないんだろうと。なので、今は本当に嬉しいです」と、満員の会場を前に喜びを語った。


 衝撃のラストシーンが用意されているという本作。森は「ドキュメンタリー映画の場合、舞台挨拶に登壇するのは上映後が普通かもしれない。ただ、この作品については上映後に皆さんの前に立ちたくなかったので、上映前に挨拶することをお願いしました。おそらく観てくれたら理由は分かると思います」と明かした。続けて、本作を最後まで撮り切れた理由のひとつにチームプレイがあったと説明。制作に携わったスタッフの名前を紹介すると共に、プロデューサーを務めた橋本佳子を舞台上に招き入れた。登壇した橋本は「鑑賞後は色んな人に話したくなる映画。109分間、楽しんでもらえると思います」とコメントした。


 また、現在の佐村河内守について言及する一幕も。森は「佐村河内守は、おそらく今もマンションの一室で椅子に座ってぼーっとしていると思います。鑑賞後には、そのことを考えてもらいたい。(佐村河内守以外にも)世界には、助けを求めている人や苦しんでいる人がたくさんいます。僕たちが少し気がつけば助けられるかもしれない人がいる。僕は世界の人々のために映画を作っているわけではないが、(鑑賞後に)そういう作用が生まれてくれたら嬉しいです」と述べた。続けて橋本は「佐村河内さんは電話ができないので、いつもメールでやりとりをしています。朝、(初日の上映に)沢山の人が来てくれたと伝えました。佐村河内さんはこの映画によって、また自分たちご夫婦がどうなるのかを心配していた」と、佐村河内守とのやりとりの内容を明かした。


 最後に、森は「僕は映画館が大好きです。でも、空っぽの映画館は大嫌いです。皆さん大好きです」といって会場の笑いを誘い、舞台挨拶は幕を閉じた。(泉夏音)


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