2025年F1第2戦中国GP 角田裕毅(レーシングブルズ)「リアム・ローソンはもう次のレースには出場していない。ツノダ(角田裕毅)が彼の代役となる」
ドイツのスカイスポーツ・ニュースが、同局で解説を務める元F1ドライバーのラルフ・シューマッハーのコメントを引用するかたちで、2025年F1第2戦中国GPのレース後、次戦となる第3戦日本GPでレッドブルとレーシングブルズのあいだでドライバー変更が行われる可能性が高いと報じた。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、中国GP後にレッドブルのファクトリーがあるイギリスのミルトンキーンズでミーティングを行うと語っており、そのなかには日本GP以降のドライバーラインアップも当然含まれていると考えられる。
2025年のF1開幕2戦の内容を考えると、ローソンがレッドブルのシートを失ったとしても不思議はない。そして、そのシートに座るのは5年目の角田になることも当然だろう。角田のチームメイトであるアイザック・ハジャーの可能性もなくはないが、鈴鹿でのレース経験がないことを考えると、角田のほうが可能性は高い。
問題はその場合、誰がレーシングブルズで角田のマシン(現在の22号車)を走らせるのか、だ。
2016年にマックス・フェルスタッペンにシートを奪われたダニール・クビアトのように、ローソンがレーシングブルズに戻ってくる可能性は否定できないが、筆者はその可能性は低いと考える。
なぜなら、当時のクビアトはレッドブルのドライバーとしては不合格の烙印を押されたが、その年の中国GPで3位表彰台を獲得していたように、F1ドライバーとしてのパフォーマンスは十分に持っていたからだ。
ところが、今回のローソンは中国GPの予選最下位だったことでもわかるように、もしレーシングブルズに戻してもハジャー以上の活躍ができるかどうか不安だ。
そうなると、リザーブドライバーの岩佐歩夢が候補のひとりに挙げられるが、リザーブドライバーはレギュラードライバーのケガや病気のための控え。角田に代わって3戦目からフルシーズンを戦う今回は、明らかに状況が異なる。
そこでいま急浮上してきたのが、昨年F1デビューを果たし、今年はアルピーヌでテスト&リザーブドライバーを務めているフランコ・コラピントの緊急参戦だ。開幕戦のメルボルンでは、マルコがアルピーヌのホスピタリティハウスを訪れ、オリバー・オークス代表と話し合いを行っていた。
というのも、すでにアルピーヌは日本GPでリザーブドライバーの平川亮をフリー走行1回目(FP1)に起用することを発表しているが、レーシングブルズから岩佐を走らせるという発表はまだない。
これはコラピントが日本GPからF1に復帰することになった場合、FP1で若手ドライバーを起用するのではなく、初出場となるハジャーとコラピントに経験を積ませるため、レッドブルが決定を下すまで発表できないからだろう。
昨年の日本GPでFP1に岩佐を起用することをチームが発表したのは、直前のオーストラリアGPが終わった2日後の3月26日(火)だった。
つまり、今年の場合は3月25日(火)までに岩佐が日本GPのFP1に出走するという発表がない場合、日本GPでレッドブルとレーシングブルズのシートが大きくシャッフルされる可能性が高い。
[オートスポーツweb 2025年03月24日]