全国の被爆者から体験記=被爆80年、10万人に募集―進む高齢化「証言残す」・厚労省

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2025年04月28日 14:01  時事通信社

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全国の被爆者に郵送される体験記募集のリーフレット(厚生労働省提供)
 厚生労働省は4月から、全国の被爆者健康手帳を持つ約10万6000人を対象に体験記の募集を始めた。今年は原爆投下から80年に当たり、被爆者全員への呼び掛けは30年ぶり。担当者は「高齢化が進む中、少しでも多くの証言が得られれば」と力を込める。

 体験記は都道府県を通じ、被爆者にリーフレットを郵送する形で募集。被爆者の遺影や被爆した衣類、当時の写真なども求める。寄せられた資料は、広島と長崎にある国立の原爆死没者追悼平和祈念館で保管し、合意が得られれば一般公開する。

 厚労省による体験記募集は1995年に始まった。95年は当時の全ての被爆者約32万人が対象で、以降は2005年と15年に無作為に選ばれた一部から募った。これまで延べ約10万人から寄せられ、広島と長崎の祈念館で製本化するなどして公表している。

 今回30年ぶりに被爆者全員を対象とした背景には、著しい高齢化がある。被爆者は80年度末の37万2264人をピークに減少しており、昨年3月末時点で10万6825人、平均年齢は85.58歳に上る。

 6月には被爆者の総人数が更新されるが、10万人を下回る可能性があり、同省の担当者は「被爆の実相を伝えるため、全員を対象とした」と話している。来年以降も継続して募集するという。 

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