7割が習い事なし=低所得世帯の小学生―体験格差に懸念・NPO調査

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2025年05月15日 14:01  時事通信社

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時事通信社

放課後の教室(資料写真)
 世帯年収が300万円未満の家庭の子どもの約7割が習い事をしていないことが、NPO法人が保護者を対象に行った調査で15日までに分かった。自宅での過ごし方も年収で差がみられ、NPOの担当者は「放課後の『体験格差』が、子どもの学びや育ち方に広く影響を及ぼしている可能性がある」と懸念を示す。

 調査は「放課後NPOアフタースクール」(東京都文京区)が1月17〜18日、小学生の子どもがいる共働きか、ひとり親家庭の保護者1200人を対象に、インターネット上で実施した。

 習い事の有無について、全体では61.6%が「あり」と回答した。世帯年収が高い家庭ほど習い事をする子どもの割合が高く、通う頻度も多かった。

 「なし」と回答した割合は、世帯年収が300万円以上600万円未満の家庭で38.7%、600万円以上1000万円未満で34.1%、1000万円以上で27.8%だったのに対し、300万円未満は69.2%と突出して高かった。

 塾に通っている割合も、全体では27.1%だったが、300万円未満は13.8%にとどまった。同法人によると、経済的要因に加え、親の仕事で子どもの送迎ができない点も背景として考えられるという。

 また、放課後に友達と遊ぶことが「ない」と答えた割合は、全体で35.8%だったのに対し、300万円未満は52.3%と半数を超えた。放課後の自宅での過ごし方についても、「スポーツ」「楽器・音楽・歌」と回答した割合は300万円未満の場合はゼロで、10〜20%台だった他の年収世帯に比べ、バリエーションが少ない傾向があった。

 同法人の担当者は「習い事も友達との遊びも大事な機会になる。すべての子どもが多様な体験を得られる環境を整備していくことが必要だ」と強調した。 

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  • 小学生から習い事をしてないと最高学府の東大には入れないよ。自分は小学校2年から週5日ずっと塾に通ってたよ。
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