維新、政策実現に苦慮=与党と協議難航、参院選に焦り

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2025年05月19日 07:31  時事通信社

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時事通信社

記者会見する日本維新の会の前原誠司共同代表=16日、国会内
 日本維新の会は、社会保障改革など自民、公明両党との協議が思うように進展せず、政策実現に苦慮している。昨年の衆院選で議席を減らした維新は夏の参院選で巻き返しを目指すが、党関係者は焦りを募らせている。

 少数与党国会で、維新は2025年度予算に賛成。引き換えに看板政策の高校授業料無償化の実現に道筋をつけ、社保改革などで与党との政策協議にこぎ着けた。

 参院選に向けて、維新は実績を積み重ねたい考えだが、思惑通りには運んでいない。政府・与党が25年度補正予算案の今国会への提出を見送ったことで、維新は補正予算案への賛否をてこに政策実現を迫る手法を使えなくなった。

 社保改革を巡る与党との協議で、維新は現役世代1人当たり年間6万円の社会保険料の引き下げを主張。市販薬と成分が似たOTC類似薬の保険適用除外など具体策を提案するが、与党側の態度は硬い。15日の協議で、維新側は「取りまとめできる内容はまだ何もない」と反発した。ガソリン税の暫定税率廃止に関する協議でも、実施時期を巡り主張は平行線のままだ。

 「与党が内閣不信任決議案を踏まえてどのように改心するか見極めたい」。前原誠司共同代表は16日の記者会見で、後半国会で焦点となる不信任案に言及。与党をけん制したが、手詰まり感もにじむ。

 維新の足元もおぼつかない。参院大阪選挙区の公認候補を選ぶ党内予備選で現職の梅村みずほ氏が落選し離党。地方議員でも離党者が相次いでいる。維新創業メンバーの松井一郎元代表は4月、自身のユーチューブ番組で「はっきり言ってガタガタだ」と苦言を呈した。

 参院選が迫り、維新幹部は「今は愚直に改革を訴え、コアな支持層が離れないようにしないといけない。土俵際での踏ん張り時だ」と語るが、その表情は硬かった。 

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  • 墓穴を掘りながら・・・そりゃ、無理ってモンでしょ。
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