内閣不信任、悩む立民・野田氏=あおる維国、「結束」は不透明

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2025年05月24日 07:31  時事通信社

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記者会見する立憲民主党の野田佳彦代表=23日、国会内
 今国会の会期末まで1カ月となり、立憲民主党が最終盤に石破内閣不信任決議案を提出するかどうかが最大の焦点となる。提出要件を満たさない日本維新の会、国民民主両党からは提出を促す声が相次ぐが、立民の野田佳彦代表は判断に苦慮している。

 「ご高説を参考にさせていただく」。野田氏は23日の記者会見で、不信任案を巡る前原誠司維新共同代表の積極発言を問われ、こう受け流した。

 前原氏は21日の党首討論で社会保障改革に関する与党との協議が停滞していると不満を表明。3党合意が守られなければ「不信任に値する」とけん制し、22日の会見では「首を取れる時に取りに行かなければ取ることができない」と踏み込んだ。

 国民民主の玉木雄一郎代表も20日の会見で、提出されたら「厳しい態度で臨む」と賛成を示唆。先月の街頭演説では、51人の提出要件を満たす野党第1党の立民が提出をためらえば「弱腰批判を受ける」とあおり立てた。

 石破茂首相が江藤拓前農林水産相を更迭せざるを得なかったのは、野党が不信任案提出で「結束」したことが大きい。立民中堅は「野党がまとまることのインパクトを示せた」と強調。内閣不信任案での「再現」を期待する声も上がる。

 不信任案提出を受け、首相が衆院解散に踏み切れば参院選との同日選になる可能性が大きいが、立民内には選挙準備の遅れを懸念する向きもある。維新も同様だ。最近の党勢低迷で早期解散を歓迎しない声が大きく、党関係者は「前原氏は前のめり過ぎる」と指摘する。

 不信任案が採決に付された場合、確実に可決できるかも不透明だ。立民幹部は提出をあおる玉木氏について「言葉通りには受け取れない」と懐疑的。2025年度予算に賛成した維新では「乗る必要はない」(若手)と前原氏に異論が上がる。

 立民は年金制度改革関連法案を巡る与党との修正協議のさなかだ。合意へ向け調整を急いでおり、社会保障制度という大きなテーマで比較第1党と第2党が合意すれば、参院選後の枠組みに影響するとの臆測も飛び交う。

 野田氏は米国の関税措置を「国難」と評し、政治空白を招く弊害も判断要素にする考えを示してきた。会期末を控え、提出の要否を慎重に見極める方針だが、ぎりぎりまで悩みそうだ。 

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  • 少なくとも日本は選挙に時だけやる気を出すフリだけの全政治家をギロチンに掛けて政治そのものを民営化するべきだと思う。日本国籍と血液検査必須で。
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