米国のソウル・ファンクバンド「スライ&ザ・ファミリー・ストーン」のリーダー、スライ・ストーンさん=2007年7月、パリ(AFP時事) 【シリコンバレー時事】米国のソウル・ファンクバンド「スライ&ザ・ファミリー・ストーン」のリーダー、スライ・ストーンさんが9日、ロサンゼルスで死去した。82歳。慢性閉塞性肺疾患(COPD)などを患っていた。家族が明らかにした。「エヴリデイ・ピープル」(1968年)などのヒット曲を手掛け、ジャンルを越えた音楽の先駆者として多くの支持を集めた。
本名シルベスター・スチュワート。テキサス州に生まれ、家族と共にカリフォルニア州サンフランシスコ郊外に移住した。少年時代に教会で音楽に親しみ、才能を育んだ。ラジオDJで評価され、67年にスライ&ザ・ファミリー・ストーンを結成した。
同バンドは人種・性別混成バンドの先駆け。古典的な黒人音楽、ロック、ソウルなどさまざまな音楽的要素を組み合わせ、米国の多様性を象徴する存在だった。68年にシングル曲「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」がヒット。「エヴリデイ・ピープル」、「ファミリー・アフェア」(71年)などでヒットチャートの首位を獲得した。
家族は声明で「画期的な革新者であり、ポップ、ファンク、ロック音楽の在り方を再定義した。真のパイオニアだった」と悼んだ。