ロサンゼルス抗議デモ、ドジャースに影響か　13日から本拠地３連戦　一部で夜間外出禁止令

トランプ米大統領による強硬な移民取り締まりに対する抗議デモが続く米カリフォルニア州ロサンゼルスの中心部で10日夜、一部地域に夜間外出禁止令が発令されたことを受け、大リーグのドジャース戦開催にも影響が及ぶ可能性が浮上している。ドジャースは13日からサンフランシスコ・ジャイアンツとのホーム3連戦を控えている。

ロサンゼルスのカレン・バス市長は、リトルトーキョーを含むダウンタウンの約2・6平方キロメートルに午後8時から翌朝6時まで外出禁止令を緊急発令。期間は未定だが、数日間は続くとしている。

中心部では抗議デモに便乗した略奪なども起きており、「人命と財産を守るための措置」としてその地域の住民やメディア関係者、救急などの例外をのぞき、対象区域内に立ち入った場合は逮捕の対象となることが警告されている。

ドジャースタジアムは区域外ではあるものの、外出禁止地区に隣接しており、週末まで外出禁止令が続いた場合は影響を受ける可能性が高い。特に試合当日に運行する無料シャトルバスが発着するユニオン駅は対象区域内にあり、夜間は駅の一部が閉鎖され、メトロなどの利用もできない状況のため観客の移動にも支障が生じることが懸念される。

現時点で試合が開催されるかどうは不明だが、試合終了時間は外出が禁止される時間帯と重なるため、ユニオン駅への移動を避けるよう勧告していると地元メディアは伝えている。

ダウンタウンでは、10日夜に予定されていたミュージック・センターでの公演が中止となるなど影響が出ているほか、飲食店なども営業を自粛する動きが広がっている。（ロサンゼルス＝千歳香奈子通信員）