公立学校のトイレ、75%で「洋式化」 背景に災害対策も

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2025年07月06日 11:50  まいどなニュース

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一般的な洋式トイレ※画像はイメージです(あんみつ姫/adobe.com/)

学校施設は、教育の場であると同時に、地震や台風などの自然災害時には防災拠点としての役割も果たします。こうした多機能性に対応するため、トイレなどの環境整備が課題となっています。TOTOなどトイレ関連6社で構成される「学校のトイレ研究会」は、「2024年度全国自治体アンケート調査」を実施。その結果、全国の学校にある児童・生徒用トイレのうち、約75%が洋式化されていることがわかりました。

【写真】トイレでよく見るこれ、メーカーに聞いた

この調査は全国1787の自治体を対象として、2024年10月〜2025年4月にかけて実施されました。

まず、「学校の児童・生徒用トイレの洋式化はどのくらいですか?」という質問をしたところ、65%が「洋式が多い」と回答しています。「すべて洋式化」が10%、「洋式と和式は半々程度」が18%となり、「和式が多い」という回答は7%でした。

また、学校施設のトイレの床タイプについては、「すべて乾式床」「乾式床が多い」を合わせると49%となっていました。洋式化が進む中、湿式床がみられることについて調査元は「湿式床のまま便器だけを和式便器から洋式便器に取り替える場合や、一部に和式便器を残すことにより、和式便器の清掃のしやすさを理由に湿式床のままとなる場合がある」と考察しています。

学校施設の洋式便器への「温水洗浄便座の設置状況」について聞いたところ、「すべてに設置」「設置ありが多い」とする割合は、バリアフリートイレでは56%でした。その一方で、児童・生徒用トイレについては15%となっていました。

調査元は「一般家庭での温水洗浄便座の普及は8割を越えており、公共施設においても設置の取り組みが進んでいるのが現状です。学校が避難所として利用されることを考慮すると、安心で快適なトイレ環境づくりにおいて、温水洗浄便座の設置は望ましいと考えます」と述べています。

最後に、「学校施設が防災拠点の役割を担うために今後優先的に改善した方がよいと思うことは何ですか?」と聞いたところ、1位「冷暖房設備の整備」(62%)、2位「バリアフリートイレの整備」(40%)、3位「常設トイレの洋式化」(36%)となりました。そのほか「災害時のトイレの整備(マンホールトイレ、携帯トイレなど)」(29%)を求める声もありました。

調査元は、「防災の観点から、校舎の耐震化や冷暖房設備の整備などと併せて、高齢者や障がい者が安心して利用できる常設トイレの洋式化やバリアフリートイレの整備が重要と考えられることがうかがえます」としています。

【出典】
学校のトイレ研究会/2024年度全国自治体アンケート調査

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このニュースに関するつぶやき

  • 9割くらいと思ってた。知り合いがキャンプに子どもをで和式トイレで泣いたとか言ってたから。今の子はでなく自分自身もう和式は無理だから仕方ないよな
    • イイネ!7
    • コメント 4件

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