受験生死亡事故、危険運転を否認=酒気帯びで赤信号無視―福島地裁支部
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2025年09月08日 19:31 時事通信社

福島県郡山市で1月、大学受験に来ていた大阪府の予備校生の女性=当時(19)=が、酒気帯び運転で赤信号を無視した車にはねられて死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた元会社員池田怜平被告(35)の裁判員裁判の初公判が8日、福島地裁郡山支部(下山洋司裁判長)であった。罪状認否で池田被告は、飲酒運転を認めた上で「赤信号と分かってことさらに無視したわけではない」と述べた。弁護側は危険運転致死傷罪は成立しないと主張した。判決は17日の予定。
検察側は冒頭陳述で、池田被告が事故現場までの約480メートルの直線道路上で4カ所あった信号を無視したと指摘。いずれも赤に変わってから8〜13秒が経過しており、「被告には信号に従う意思がなかった」などと主張した。
一方、弁護側は「注意力散漫なまま運転し、赤信号を見落とした」と訴えた。
起訴状などによると、池田被告は1月22日朝、郡山市の交差点で酒気帯び状態で車を運転し、赤信号を無視して時速約70キロで進入。横断歩道を渡っていた女性をはねて死亡させるなどしたとされる。
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