政局主導へ硬軟織り交ぜ=政権入り視野、独自色前面―国民民主結党5年

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2025年09月15日 07:31  時事通信社

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時事通信社

記者会見する国民民主党の玉木雄一郎代表=9日、国会内
 国民民主党は15日、結党大会から5年を迎えた。直近の衆参両院選挙での躍進を受け、流動化した政局の主導権確保を狙う。連立政権参加を視野に収めつつ、安易に譲歩しない姿勢を示そうと独自色を前面に出す硬軟両様の構えで臨む方針だ。

 「政策ごとに何ができるか判断していくのが最初のステップだ」。玉木雄一郎代表は12日のBSフジ番組で、与党との向き合い方に関してこう語り、年内に見込まれる物価高対策策定を巡りどこまで歩み寄ってくるかが試金石になるとの認識を示した。同時に「醸成された信頼の度合いに応じて次の選択肢も広がる」と述べ、連立入りの可能性を排除しなかった。

 昨年12月、自民、公明両党と「年収103万円の壁」見直しとガソリン税暫定税率廃止に関して合意文書を交わした。具体策として引き続きこの二つを重視する。

 現在の国民民主は2020年9月、立憲民主党に合流しなかった15人で始動した。低空飛行が続いたが、昨年10月の衆院選、今年7月の参院選で「手取りを増やす」を掲げ、非自民票の受け皿に。会派勢力は衆院27人、参院25人となっている。

 岸田政権下、ガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」凍結解除の検討と引き換えに22年度当初予算に賛成した。与党が衆参とも過半数を握っていた時期で、野党として異例の対応。当時の幹部は「連立入りも考えていた」と明かす。

 昨秋の衆院選後、国民民主は強気の姿勢に転じた。石破政権が日本維新の会との交渉にかじを切ると溝が広がり、25年度予算に反対した。幹部は「現状で自民に寄るメリットはない」と語る。

 自民総裁選は政権の安定を目的とした連立拡大が主な論点になる。既に国民民主にもラブコールが寄せられている。

 榛葉賀津也幹事長は10日、有力候補と目される小泉進次郎農林水産相と面会。記者団の取材に「瞬発力がある」と持ち上げた。与党が維新と組めば、国民民主の出番は減る。当面は自民と付かず離れずの関係を保つのが得策と判断したようだ。

 ただ、今後は手探りだ。玉木氏は「中核的な役割を果たせる政党」を目指し、次期衆院選に候補者を積極的に立てる方針だが、競合選挙区が増えれば連立の肝となる候補者調整のハードルは上がる。支持基盤の連合は連立入りを「あり得ない」(芳野友子会長)と一蹴する。SNSを通じて広がった支持者の失望を買うリスクもある。

 「万年野党でいるわけにいかない。いつかは与党になる」。ある幹部はこう打ち明け、情勢を見極める考えを示した。 

このニュースに関するつぶやき

  • 玉木が政権入りと言い始めてる。国民民主の終わりの始まり。
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