梅雨に急増する「カビ・ダニ」家の中に潜む“見えない温床”、発生のしくみと増やさないための“3か条”

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2026年05月30日 08:00  週刊女性PRIME

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※写真はイメージです

 カビやダニが気になるシーズンが到来! そもそも梅雨時季にカビやダニが増えるのはなぜ? 私たちの身体にどんな影響を及ぼすのだろうか。

カビ・ダニは高温多湿になると急増!

「カビやダニは“高温多湿”になると増えます。特に、気温25度以上、湿度60%を超えると、繁殖が盛んに。そもそもカビとダニは発生のメカニズムが違うため、人間の身体への影響も異なります。カビは真菌アレルギーと呼ばれるカビアレルギーを引き起こしますし、人間の呼吸器に入ると肺炎になる可能性もあります。カビによるアレルギー症状が出るのは5月ごろ。衣替えのときに洋服にカビがついていて、アレルギー症状が悪化することもあるでしょう。

 一方、ダニの場合、梅雨で問題になるのは刺す・吸うタイプでかゆみや腫れを引き起こします。布団やカーペットに急増し、寝ている間に被害に遭いやすい。また、“ヒョウヒダニ”といわれるものはカビと同様、アレルギー症状を引き起こしますが、原因はダニそのものではなく、フンや死骸です。梅雨時季から8月にかけて増えて、その後死骸に。そのころに例年、アレルギー性鼻炎が増えてきます。発生だけでなく死骸を減らすためにも、やはり梅雨時季から、対策が必要になります」

 そう話すのはカビ・ダニに詳しい大久保公裕先生。家の中で、特に被害が大きい場所はダニが「寝室」「クローゼット」で、カビはその2つに加えて「浴室」の3つと指摘する。

「密閉されていて、湿気がたまりやすいのが、この3か所です。寝室は1回ドアを開けて入ったら、閉め切ることが多いので湿気がたまりやすい。できるだけドアや窓を開けて、風通しをよくし、空気の入れ替えと除湿をすることが大事です。ベッドマットはカバーを外して掃除機でホコリを吸引し、布団のケアも定期的に行いましょう。

 浴室の場合、水を浴槽にためっぱなしにせず、1日1回はしっかり抜くこと。防災上、水をためっぱなしにしている家庭も多いでしょうが、この時季は避けましょう。そして浴室内をしっかりと乾燥させます。ユニットバスなど密閉されるほどカビが発生しやすいので、乾燥させたあとはドアを開けておいたほうがよいですね」(大久保先生、以下同)

 服を選ぶときに毎回開けるクローゼットも安心はできない。

「除湿器や除湿剤を置くのが有効です。洋服をあまり詰め込みすぎると、カビが生えやすくなるので、少なめにして風通しをよくしましょう。収納ケースにしまったら、必ず防虫剤や除湿剤を入れておきましょう」

カーペットや畳は掃除機で念入りに掃除

 三大被害ゾーンだけでなく、リビングのカビ・ダニ予防も必須だ。

ダニは、人のフケや垢、髪の毛、ホコリ、食べかす、カビなどをエサにしていますから、それらが入り込むカーペットや畳に多く生息しています。ですからクーラーの除湿運転で湿気を逃しながら、カーペットや畳には掃除機をかけて入念に床掃除をしましょう。ただし昔の掃除機は、紙パックやフィルターの性能が低く、吸い込んだハウスダストを排気と一緒に部屋にまき散らすことがよくありました。現代の掃除機は、高性能フィルターや目の細かい紙パックで、しっかり捕集してくれますが、使用する掃除機にも注意が必要ですね。

 掃除機がけのほか、燻煙剤や殺虫スプレー、ダニ除けシートなどを使用するのもよい方法です。またペットの毛にも、ダニの大好物のタンパク質がついています。散歩後にかかわらずブラッシングなどをして抜け毛を防ぎ体をきれいにすることを心がけましょう」

 くしゃみや鼻水、咳などのアレルギー症状が出たら、なるべく受診したほうがいい、と大久保先生。

「花粉症の時季ではないのに、同様の症状が起こったら、カビやダニ、動物のアレルギーの可能性があります。アレルギー科はもちろん、症状に合わせて耳鼻科や呼吸器科で相談を」

 治療は薬を用いることもあるが、基本は環境整備。

家の中の物を減らして、なるべくホコリがたまらないようにします。ホコリの中にはカビやダニの死骸も入っていますので。例えば、いろいろな物をのせている棚がある場合、棚の上の物をどかして掃除しなければホコリだらけです。

 だからといって収納してしまうと、今度はその中が高温多湿になり、カビやダニの温床になってしまう。ですから生活で使うものは最低限にし、とにかく物を減らすこと。ミニマリストといわれる人たちは、実は空気環境のいい暮らしをしているのかもしれませんね」

 近年の気候変動で暑い日が多く“夏”が長くなった。湿度の高い状態が続くことから、より長期的なカビ・ダニ対策も必要になっている。

「高温多湿の時季も快適に過ごすには、人の出入りの多いところは空気清浄機、リビングや寝室は除湿で空気を乾燥させるのがいいでしょう」

 早めの対策で、ジメジメシーズンも健やかに乗り切りたい!

カビ・ダニを増やさない3か条

(1)とにかく“除湿+乾燥”

 特に高温多湿になりやすい「寝室」「クローゼット」「浴室」の三大被害ゾーンは、除湿器や除湿剤を活用して、ジメジメ対策を入念に行おう。

(2)空気をクリーンにする

 ハウスダストは、カビ・ダニの温床になりやすいので、人の出入りの多い場所には空気清浄機の設置を。窓やドアを開けて風通しをよくすることも大事。

(3)物を減らす

 ホコリの中にはカビや、ダニの死骸がいっぱい。家の中の物を減らして、ホコリ対策をしよう。特に部屋の四隅に物がなければ、掃除しやすくなる。

布団の天日干しでカビ・ダニを撃退

 天気のよい日は、布団を天日干しにすると、カビやダニが活発化するのを抑えられる。特にダニは、布団の奥にもぐり込んでいるので、必ず布団カバーを外し、回転させながらまんべんなく干そう。布団カバーや枕カバーの洗濯は2週間に1度が目安。

服を下に置くのは要注意!?

 湿気は重さがあるので、室内では上から下へ落ちていく。その結果、床に近いほど湿度が高くなるため、仮に布ケースに入れて衣類をしまうときは、なるべく上に置いたほうがよい。取り込んだ洗濯物を床に置くのは、絶対にNG!

教えてくれたのは…大久保公裕先生 医学博士。日本医科大学大学院耳鼻咽喉科卒業後、アメリカ国立衛生研究所(NH)留学。現在、日本医科大学名誉教授、寄附講座花粉症学講座教授。免疫アレルギー性疾患のエキスパートであり、花粉症治療の第一人者として診察をする一方、国や企業との共同研究などを行う。著書多数。

取材・文/池田純子

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