首脳会談で握手する高市早苗首相(左)と英国のスターマー首相=14日、ロンドンの首相官邸 【ロンドン時事】高市早苗首相は14日(日本時間同)、スターマー英首相とロンドンの首相官邸で会談した。中東情勢の混乱を受け、エネルギーの安定供給を含む経済安全保障の強化を確認。日英伊3カ国による次期戦闘機共同開発についても引き続き協力していく方針で一致した。
スターマー氏は会談で「投資、エネルギーなどで、これからの話をしていく機会が持てることを非常にうれしく思っている」と強調。高市氏も「経済安保、防衛、先端技術について意見交換したい」と応じた。両首相は中国によるレアアース(希土類)の対日輸出規制を念頭に、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)拡大への連携推進で一致した。
会談後、両首相は日英の企業関係者を招きビジネス・ラウンドテーブルを開催。双方向の投資拡大など経済面の関係強化を図った。最先端半導体では、日本での量産化を目指すラピダス(東京)が、英国の公的機関と研究開発協力で覚書を締結。英国の洋上風力プロジェクトなどクリーンエネルギー分野に日本からの投資が行われる見通しとなった。
両首相は米国とイランの早期停戦が必要との認識を改めて共有。原油輸送の要衝ホルムズ海峡の安全航行に向けた協力を申し合わせた。
中国が覇権主義的な動きを強める中、高市氏は先に打ち出した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想の進化を説明。スターマー氏の賛同を得たい考えだ。
両首相は、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は「密接不可分」との認識を確認。ロシアの侵攻を受けるウクライナに対する支援継続も確認したとみられる。
高市氏は会談に先立ち、ロンドン中心部にあるウェストミンスター寺院を訪れ、第1次世界大戦で戦死した英国人兵士を慰霊する「無名戦士の墓」に献花した。

英国のスターマー首相(左)の出迎えを受ける高市早苗首相=14日、ロンドンの首相官邸

ロンドン郊外の空港に到着した高市早苗首相(右)。左は佐藤啓官房副長官=13日

ウェストミンスター寺院を訪れ、無名戦士の墓に献花する高市早苗首相(奥左)=14日、ロンドン(代表撮影・時事)