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兵庫県内で18〜19年前、小学生の女児が死傷した二つの事件で、神戸地検は19日、無職の勝田州彦(くにひこ)容疑者(46)を殺人と殺人未遂の罪で起訴した。事件当時の精神状態などを調べる鑑定留置の結果、刑事責任が問えると判断した。
勝田被告は2024年11月、2度にわたり兵庫県警に逮捕されていた。途中から容疑について黙秘しており、今後開かれる公判で動機や経緯が解明されるかが焦点だ。地検は認否を明らかにしていない。
起訴状などによると、被告は06年9月28日、兵庫県たつの市の路上で、9歳だった小学4年の女児の胸などをナイフで複数回刺し、全治2カ月の重傷を負わせたとされる。翌07年10月16日には兵庫県加古川市の路上で、自転車で帰宅した直後の小学2年の女児(当時7歳)の胸などをナイフで2回突き刺して失血死させた疑いが持たれている。
被告は、04年に岡山県津山市で小学3年の女児(当時9歳)を刃物で殺害したとして、23年に無期懲役が確定して服役していた。長年未解決となっていた兵庫県内の二つの事件について、県警は津山市の事件と手口が似ていたことから、24年5月末から被告への任意聴取を始めた。
当初、被告は関与を否定したが、後に認める供述を始めたという。県警が裏付けを進めた結果、被告の説明が現場の状況などと整合することから、関与した疑いが強まったとして順次逮捕していた。
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県警によると、被告はたつの市の事件で逮捕された際、「女の子を刃物で刺した」と認めたが、殺意を否認した。加古川市の事件での再逮捕直後は「黙秘します」と述べていた。
任意聴取の段階で両事件の凶器について「海に捨てた」と供述。県警は25年に入り、兵庫県姫路市沖などの海を捜索した。
加古川事件の遺族は代理人弁護士を通じ、「裁判の中で真実が明らかになってほしいと思っています」とコメントした。【柴山雄太、木山友里亜】
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