
4月から4000品目以上の食品が値上げされ、政府の電気・ガスの補助金も終了するなど、まさに“値上げラッシュの春”。その影響は我々の憩いの場にも及んでいます。
創業75年を迎える、東京・早稲田にある喫茶店。自家焙煎のコーヒーが名物で、多くのお客さんに愛されてきました。
来店客(40代)
「美味しいコーヒーです。すっきりしています」
来店客(大学生)
「週5回来店する」
「僕は3日連続です」
しかし、今、“ある問題”にオーナーは頭を悩ませています。
喫茶ぷらんたん 前田広喜オーナー
「毎月のコーヒー豆の値段なんですけど、金額が3倍。昔は5〜6000円(10キロあたり)で仕入れられていたのが、今は1万7000〜8000円」
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南米で生産されるコーヒー豆が干ばつなどの影響で高騰。歴史的な円安も重なり、この4年間で仕入れ値は3倍以上に。
こうしたコスト環境の厳しさから、この30年で「喫茶店」の数が半分以下に減るなか、オーナーは店を守るため、コーヒーを値上げ。さらに食事のメニューでもパスタなど原材料の仕入れコストの上昇から、一律100円の値上げに踏み切りました。
学生からは…
大学3年生
「入学してから年々(値段が)上がっているから、お店も大変なんだろうなと」
大学4年生
「2021年からここに通っていたので、値上げのタイミングは結構グッとなる」
きょう発表された2月の消費者物価。3か月連続で3%を超える高い物価上昇となりました。
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お店の人気メニューを見ると、コーヒーは20%以上の上昇。ナポリタンでもトマトやベーコンなど、あらゆるものが値上がりしています。さらに追い打ちをかけるのは、政府の電気・ガス代補助の終了です。
喫茶ぷらんたん 前田広喜オーナー
「はっきり言って、電気とか必要最低限のものは削れないし、ガスもそうなんですよね。どこを削ればいいかと言われると、困ってしまう」
それでも、今後の値上げは考えていないと話します。
喫茶ぷらんたん 前田広喜オーナー
「学生街は値段を高く取ったらダメ。自分としては(お客さんが)コーヒー1杯500円でゆっくりできれば」
ただ、4月からは4000品目を超える食品の値上がりが予定されています。
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ワンコインで飲める喫茶店のコーヒー、ありがたみは増すばかりです。