記者会見する弁護団の小川秀世事務局長=25日午前、静岡県庁 1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(89)に対し、静岡地裁(国井恒志裁判長)が、47年以上にわたって不当に身柄を拘束されたことへの刑事補償として約2億1700万円を交付する決定を出したことが25日、分かった。弁護団が、記者会見し明らかにした。決定は24日付。
再審公判で無罪になると、刑事補償法に基づき、拘束された日数に応じて1日当たり1万2500円を上限に補償金を請求できる。今年1月、袴田さんの成年後見人が静岡地裁に上限額を請求。弁護団によると、刑事補償としては過去最高額だという。
袴田さんは66年8月に強盗殺人などの容疑で静岡県警に逮捕され、80年に死刑が確定。2014年3月、同地裁が再審開始を認めて釈放するまで、約47年7カ月間拘束された。