ジャーナリストで評論家の徳岡孝夫さん 自決前の三島由紀夫から檄文(げきぶん)を託されたことで知られるジャーナリストで評論家の徳岡孝夫(とくおか・たかお)さんが12日午前9時58分、老衰のため横浜市の高齢者施設で死去した。95歳だった。葬儀は近親者で営む。喪主は次男良介(りょうすけ)さん。
1930年、大阪府生まれ。京都大を卒業後、毎日新聞社に入社し、社会部記者やバンコク特派員などを歴任。「サンデー毎日」編集部に所属していた70年に親交のあった三島に呼び出され、訴えを記した檄文を受け取った。
ノンフィクション作家や翻訳家としても活動し、86年に菊池寛賞、91年には「横浜・山手の出来事」で日本推理作家協会賞を受賞した。