最高裁=東京都千代田区 恐喝未遂などの罪に問われた男性被告(25)側が申し立てた保釈請求で、一審旭川地裁で有罪判断をした裁判官が加わった札幌高裁の合議体が請求を却下した決定などについて、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は「刑事訴訟法の解釈適用を誤った違法がある」として取り消し、審理を同高裁に差し戻した。21日付の決定。
一審で被告を有罪とした裁判官が、高裁で同じ被告の保釈請求を判断するのは異例。札幌高裁には刑事部の裁判官が3人しかおらず、関係者は「東京や大阪は裁判官が多く、こうしたことは起こりにくい。ただ、札幌でも民事部の裁判官を加えて判断すれば問題とならなかったはずだ」と指摘している。