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大分市の委託業務を巡る入札妨害事件で、社長らが逮捕された造園業者とは別の業者にも予定価格を漏えいしたとして、県警は17日、公契約関係入札妨害容疑で、元市議の山本卓矢被告(45)を再逮捕し、漏えい先とされる有限会社「新名緑化」(大分市)社長の新名公明容疑者(58)を新たに逮捕した。捜査関係者によると、山本容疑者が選挙応援の見返りに、複数の業者に便宜を図った疑いがあるという。
逮捕容疑は2024年4月10日ごろ、現職の市議だった山本容疑者が、公園などの管理業務委託の予定価格数件を市職員から聞き出し、新名容疑者に漏えい。4月15日に執行された指名競争入札で、1件を落札させたとしている。県警はいずれの認否も明らかにしていないが、最初の逮捕容疑と同様に業者側が山本容疑者に漏えいを働きかけたとみている。
市によると、4月15日には公園などの管理業務委託37件の指名競争入札があり、新名緑化は7件に応札し、このうち2件を落札。逮捕容疑となった業務委託では、1回目の入札は全ての業者が予定価格を上回り不調となり、2回目で新名緑化が落札。金額は予定価格に対して100%の399万円だった。
事件を巡っては、市が24年5月に執行した除草委託業務の指名競争入札で、事前に市内の造園業者「ヒロセ」に17件の予定価格を漏えい。2件を落札させたとする公契約関係競売入札妨害容疑で、山本容疑者と「ヒロセ」社長の広瀬幸一被告(85)、同社取締役の女性(59)が逮捕され、同社取締役の男性(57)が書類送検されていた。
大分地検は山本容疑者と広瀬被告を起訴し、ヒロセ取締役の男女については任意での捜査が続いている。山本容疑者はヒロセに絡む容疑を認めており、逮捕後に議員を辞職していた。【岡田愛梨】
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