DNA型鑑定で不適切処理か=130件、科捜研職員を書類送検―佐賀県警
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2025年09月08日 18:31 時事通信社

DNA型鑑定で不適切な処理を行っていたとして、佐賀県警は8日、科学捜査研究所所属の40代男性職員を虚偽有印公文書作成・同行使などの容疑で書類送検し、懲戒免職とした。不適切処理は130件に上り、職員は容疑を認め、「多大な迷惑をかけ申し訳ない」と話しているという。
県警によると、職員は2017年6月〜24年10月、関与したDNA型鑑定130件で未実施の鑑定を実施したかのように装ったり、日付を書き換えたりした。うち16件は実際に不同意わいせつ事件や殺人未遂事件などの証拠として検察庁に送られていたという。
24年10月16日に鑑定結果を決裁する際に発覚。県警は13件の不適切処理について書類送検した。職員は15年から632件のDNA型鑑定に関与しており、県警は試料が残っている124件の再鑑定を実施し、残り508件についてもデータと提出された書類を照らし合わせるなどして再調査した。捜査や公判への影響はないとしている。
職員は「仕事ぶりを良く見せることで評価を上げ、上司から指摘を受けたくなかった」などと話しているという。
中嶋昌幸警務部長の話 県民の信頼を著しく損ねる事案で厳重に処分した。再発防止に努める。
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