公明、連立離脱へ=党首会談、自民と決裂―首相指名、不透明に

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2025年10月10日 15:31  時事通信社

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時事通信社

党首会談に臨む公明党の斉藤鉄夫代表(中央左)と自民党の高市早苗総裁(同右)=10日午後、国会内
 自民党の高市早苗総裁と公明党の斉藤鉄夫代表は10日、国会内で会談した。連立政権の継続を巡り協議したが、「政治とカネ」の問題に対する考え方の溝が埋まらず決裂。斉藤氏は連立離脱の方針を伝えた。26年間続いた自公の協力体制解消は、日本政治の大きな転換点となる。早ければ20日に召集される臨時国会の首相指名選挙で、高市氏が選出されるかは不透明となり、与野党の駆け引きが激化しそうだ。

 斉藤氏は会談後の記者会見で「自公連立政権はいったん白紙にする。これまでの関係に区切りを付ける」と表明。さらに「閣外協力ではない」との認識を示し、相互推薦など国政選挙での協力解消も打ち出した。

 会談で、斉藤氏は企業・団体献金の受け皿を政党本部と都道府県組織に限定する公明の提案について「賛否を示してほしい」と述べ、直ちに受け入れるよう迫った。高市氏は党内協議のために「少なくとも3日間は欲しい」と拒んだ。

 これを受け、斉藤氏は会見で「自民の回答は不十分で、極めて残念だ」と批判。「『政治とカネ』の基本姿勢に意見の相違があった」と断じた。

 首相指名選挙を巡り、高市氏に「とても『高市早苗』と書くわけにはいかない」と通告したことも明らかにした。公明は斉藤氏に投票する方針。決選投票に進んだ場合の対応は明言を避けた。

 斉藤氏は同時に「自民と敵対するわけではない」とも主張。予算案や政策に関して「賛成すべきものは賛成する」と強調した。同席した西田実仁幹事長は「多党化の時代に入った。各党に声を掛けて政治を前に進める」と述べた。

 これに対し、高市氏は党本部で記者団に「一方的に離脱を伝えられた。大変残念だ」と不快感を示した。斉藤氏からは「自民総裁選で誰が選ばれても同じだ」と伝えられたという。

 その上で、首相指名選挙での選出を目指し「できる限りのことはしていく」と意欲を示した。公明以外の党との連携に関しては「今申し上げることは何もない」と踏み込まなかった。

 自民は、臨時役員会で今後の対応を協議。14日に両院議員懇談会を開き、党所属議員に経緯を説明する。

 自公の連立政権は、1999年10月に当時の自由党を合わせた3党で発足。野党に転落した2009年9月からの約3年間も含め協力関係を保ってきた。 

自公党首会談後、記者会見する公明党の斉藤鉄夫代表=10日午後、国会内
自公党首会談後、記者会見する公明党の斉藤鉄夫代表=10日午後、国会内

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  • これで公明党が二度とデカい面できなくなればいいんだけど
    • イイネ!166
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