自民党「国力研究会」の初会合に臨む(左から)麻生太郎副総裁、会長に選任された加藤勝信氏、萩生田光一幹事長代行=21日午後、国会内 21日に発足した自民党の勉強会「国力研究会」は、麻生派や旧安倍派を中心に党内主流派を固め、来年秋に想定される党総裁選で高市早苗首相の再選につなげる思惑だ。だが、幅広く参加を募ったため、首相や執行部と距離のある議員も含む党所属議員の8割超が加入。かえって当初の狙いは曖昧になった。党内では「大政翼賛会」などと冷めた声も出ている。
「研究会を立ち上げるのは、高市政権が立ち向かわなければいけない国家課題に政府と党が一体となって取り組み、国民の期待に応える思いからだ」。国力研の幹事長に就任した旧安倍派の萩生田光一幹事長代行はこう強調。「政局を期待する声もあるが、全くそういう会ではない」と述べた。
関係者によると、党所属議員417人のうち347人が入会。会場となった参院議員会館の講堂には、麻生派会長で最高顧問の麻生太郎副総裁や発起人の小泉進次郎防衛相、小林鷹之政調会長、旧茂木派の加藤勝信元官房長官らが姿を見せた。
一方、首相や麻生氏と距離がある林芳正総務相、武田良太元総務相、石井準一参院幹事長もそれぞれ加入した。武田氏に近い関係者は「参加しなければ人事で冷遇される恐れがある」と懸念。首相側近によると、林氏の入会を聞いた麻生氏は「仕方ない」と漏らしたという。
メンバーからも戸惑いの声が上がった。閣僚経験者は「入会しないと逆に目立ってしまう」とつぶやく。中堅は「参加者が増えすぎてグループの目的が不明瞭になった」と指摘した。
入会しなかったのは森山裕前幹事長や村上誠一郎前総務相ら70人だけだ。村上氏は記者団に「大政翼賛会みたいな会をやる必要があるのか」と批判。重鎮は「目立った実績を残していないのに、今から再選させようという判断はあり得ない」と疑問を呈した。

自民党「国力研究会」の初会合であいさつする萩生田光一幹事長代行=21日午後、国会内

自民党「国力研究会」の初会合を前にグラス駐日米大使(左)と言葉を交わす小泉進次郎防衛相=21日午後、国会内