なぜかヨーロッパで多発するカニバリズム(人肉嗜食)が目的の殺人事件。フランスでまたしても起きたようだ。しかも犯人は高齢の妻。80代の夫を殺害してその体を切り刻んだのである。
今年5月、ベルギーに隣接するフランス北部のロンウィという町で、年金暮らしを続けていた80歳の男性が71歳の妻に殺害される事件が起きた。妻は息絶えた夫の体を切断し、内臓を取り出して調理。なんと自分の口に運んだのであった。その裁判がこのほど行われたが、検察官や裁判官、そして担当した弁護士もその極めて異常な精神状態と
常軌を逸した行動に青ざめてしまったという。
裁判で被告人である妻について明らかになったのは、スパイスをすり潰すために使用していたすり鉢で夫を撲殺し、殺害の目的はずばり「カニバリズム(人肉嗜食)」であったということ。隣人が異変に気付いて通報したものの警察官が駆けつけたのは翌朝で、その時すでに夫の遺体はバラバラに切断され、妻は血まみれの手と顔で「鍋に心臓、鼻、睾丸などを入れて調理した」と供述したほか、お皿には肉料理が乗っていたという。
被告人である妻についたカロリーヌ・ドゥプレ弁護士は、「彼女は長く精神疾患に苦しんできました。幻覚、妄想が狂気に変わった極端な行為です」と弁護。その後、妻は刑務所内の精神科病棟に収監されて専門的な検査が続けられている。フランスでは昨年11月、南部オート=ピレネーで、ホームレスの26歳の男が90代の年金生活者の男性宅を放火で殺害し、遺体から心臓と舌を取り出して食べたとして逮捕されていた。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)