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AKB48グループが、9月17日に東京・日本武道館で行われた『AKB48グループ・じゃんけん大会2014〜拳で勝ち取れ!1/300ソロデビュー争奪戦〜』で、11月26日発売の38thシングル選抜メンバーをサプライズ発表した。
(参考:AKB48グループはどこに向かう? 最新作から見たSKE、NMB、HKTの力関係)
今回Wセンターとして起用されたのは、渡辺麻友と宮脇咲良の2人。宮脇はHKT48とAKB48を兼任する若手メンバーで、発表された瞬間、会場は彼女のサプライズ起用に沸いていた。
ほかにも松井珠理奈、島崎遙香、指原莉乃、入山杏奈、高橋みなみ、小嶋陽菜、松井玲奈、木崎ゆりあ、川栄李奈、須田亜香里、柏木由紀、横山由依、山本彩、宮澤佐江、生駒里奈、峯岸みなみ、渡辺美優紀、兒玉遥といった選抜常連組に加え、白間美瑠、森保まどかといった地方グループの人気若手メンバーや、武藤十夢、加藤玲奈、大和田南那、高橋朱里、向井地美音、小嶋真子、田野優花、大島涼花、川本紗矢というAKB48本体の若手有力株、そして新設されたチーム8から、中野郁海が初めて選抜入りするというトピックが盛りだくさんの人事となった。
今回、このタイミングで宮脇をセンターに据えた意図とはどのようなものだろうか。『「アイドル」の読み方: 混乱する「語り」を問う』の著者であり、AKB48グループに詳しいライターの香月孝史氏は次のように分析する。
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「宮脇はHKT48でもセンターになったことはありませんが、グループ内でも成長著しいメンバーであり、最新シングル『控えめ I Love You!』でも前列のポジションに起用されています。また、今年2月に行われた大組閣でチームAとの兼任メンバーになって以降は、急速に知名度を上昇させました。6月の選抜総選挙では、なんと11位にランクインしています。この躍進ぶりを考えると、彼女がセンターに抜擢されたのは、驚きはあるものの納得できる人事です。またHKT48は、一般的に名を知られているメンバーが指原のみという状況なので、彼女に次ぐ有名人を作らなければいけません。しかし、宮脇をいきなり単独センターに据えるわけにもいかないので、Wセンター形式で渡辺に支えてもらいながら、宮脇の名前を徐々に世に浸透させていこうという狙いがあるのではないでしょうか」
また、選抜メンバーが大幅増員し、これまでの20人前後から32人になったことについては「若手や新進メンバーにスポットを当てる意図がある」と同氏は指摘する。
「これまで『真夏のSounds good ! 』『さよならクロール』『ラブラドール・レトリバー』など、総選挙前の夏曲で選抜メンバーが30人を越えることがありましたが、今の時期でこの人数が選ばれるのは異例の増員といえるでしょう。従来よりも選抜人数が多いことで、メディアに出た時に各人が注目されにくくなるのではという危惧もあります。しかしこれは選抜メンバーが固定されがちで、マンネリ化している状況を打破するための一手であり、これまで選抜の枠をなかなか与えられなかった若手や新進メンバーにもスポットを当てようという意図があると思います。また、チーム8からの起用には、チームの認知度を上げるとともに、メンバーに対して『頑張ればどのチームでもチャンスがある』ということを伝える意図もあるのかと」
さらに、今回選抜されたメンバーの中では、特に田野優花と武藤十夢に注目してほしいと同氏は続ける。
「田野は昨年のじゃんけん選抜には入ったものの、運営による選抜は初めてとなります。彼女は冠番組である『AKBINGO!』で高いバラエティ力を発揮しており、現在行われている『ウィズ〜オズの魔法使い〜』のオーディションでも最終選考に残っています。一方、武藤は映画『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』で大島優子に憧れているメンバーとして多く映されたり、彼女の卒業時には『優魂継承』というフレーズを掲げたりと、大島の背中を追う者としての存在感が目立ちます。今後はいっそう、大島の後継者としてのポジションを明確にしていきそうです。田野と武藤は同期の相棒的存在としても注目で、揃って選抜入りしたこの機会に二人がどのように目立っていけるかが気になります」
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次世代の中核メンバーが多く選抜された今回の人事。38thシングルでは、彼女たちの実力が問われそうだ。(中村拓海)
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