ベネッセ情報流出で1789人が提訴、原告弁護団「今後さらに増えて数千人規模に」

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2015年01月29日 19:41  弁護士ドットコム

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通信教育大手ベネッセコーポレーションの顧客情報流出事件で、全国の顧客1789人が1月29日、同社を相手取って、1人当たり5万5000円、総額約9840万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。


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同社は、情報流出の被害者に対して、昨年9月から500円分の金券送付などで対応していた。しかし、東京の弁護士らが昨年12月、「被害回復が図られていない」として「被害者の会」を結成し、訴訟の準備を進めていた。今回に続き、2月中に1000人を超える第2弾の訴訟を起こす予定だ。



●「時間が経てば経つほど、被害が広がる」


これまで、個人情報流出の責任が争われた裁判では、1人当たりの賠償金が5000円にとどまった裁判もあれば、10万円が認められたケースもある。弁護団では、過去の判例を分析して、「5万5000円」を請求することに決めた。



弁護団長の眞鍋淳也弁護士は「情報流出の被害は、時間が経てば経つほど広がる。子どもであれば、なおさらだ。そういった点も考慮して、金額を決めた」と話す。



今回は、集団訴訟という形で、大人と子どもの違いや、流出した情報の種類にかかわらず、全員一律の金額を請求する。



眞鍋弁護士は「情報流出の被害状況は人それぞれだが、迅速に審理を進めていくためにも、損害額の主張や立証を、定型的・類型的に行う必要がある。そのため、集団訴訟で、一律の金額を請求することにした」と語る。



第2弾も含めると、原告の数が3000人近くまで増えることについて、「2895万件という情報流出の規模からすれば、数千人規模の原告が集まったとしても不思議ではない。今後さらに増えるだろう」と見通しを語った。


(弁護士ドットコムニュース)



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  • その請求額を受領したら、後でもっと凄い被害を受けたとしても和解済で済ませられる事も忘れないようにね。そこまで解ってる?
    • イイネ!1
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