安保関連法案が参議院の特別委員会で可決した9月17日夕、『街場の戦争論』などの著書で知られる思想家で、神戸女学院大名誉教授の内田樹さんが東京・永田町の参議院議員会館で講演をおこなった。
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講演が始まる30分ほど前に「安保関連法案」が強行採決されたことを受けて、内田さんは「なんでこの法案を作るのかわからない」と感想をもらした。そのうえで、「一つの時代が終わって、次の時代が始まる転換点にきている。夜明け前が一番暗いというが、今が一番暗い時代だと思う」と語った。
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内田さんは「愚鈍な人々がこの国の指導層にいる」と持論を展開した。「日本の指導層には知性がない。企業も他の組織もイエスマンだらけ。バカが上にいくことの最大の欠点は、自分よりできる人間を上にあげないことだ」とつづけた。
安倍首相については、「彼にとって重要なのは、今夏までに安保関連法案を仕上げるというアメリカとの約束だった。アメリカ政府に『安倍は使える』と評価されることが、政権の基盤になると考えている」と批判した。
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一方で、安保法制に反対する学生グループ「SEALDs」を例にあげて、「唯一の希望は若者だ」と述べた。この集会は護憲派の議員連盟と市民団体が共催した。関西を拠点とする内田さんの講演とあって、市民約300人が会場の席を埋めた。
(弁護士ドットコムニュース)
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