【2007年10大ニュース】 「闇の職安」で殺人、「学校裏サイト」でいじめ自殺……ネットに潜む悪意

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2007年12月25日 13:00  mixiニュース

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2007年 10大ニュース

一般ニュース編

 8月24日、名古屋市の路上を歩いていた女性が男3人に拉致され、ハンマーでめった打ちにされた後、山中に埋められるという痛ましい事件が発生。犯人の1人が警察に連絡したため早期解決を迎えるが、逮捕された3人は驚くべきことに、事件当日まで一切面識がなかった。お金欲しさに「闇の職業安定所」という携帯電話サイトで犯罪仲間を募り、犯罪を計画し、たまたま路上を歩いていた女性を襲ったのだ。供述から、素性を隠すために偽名を用いていたことも発覚。携帯電話一つで仲間を集め、匿名で強盗殺人を行なおうとしたこと、そして強盗目的とは言いがたい残虐な殺害方法に世間は凍り付いた。やりきれない思いを抱える被害者の遺族は、容疑者の極刑を求めるホームページを立ち上げ戦いを続けている。

 インターネットの手軽さがもたらす事件は、子どもの世界をも蝕んだ。ネットオークションでのチケット詐欺や援助交際の斡旋、ブログで中傷された同級生を訴えたり、自殺未遂に繋がった例もある。また、援助交際を偽装し現金などをだまし取る「美人局集団」には、女子中高生約15人が参加していた。特に目立ったのは「学校裏サイト」の存在だ。同じ学校の生徒が集まり自由に発言できる、学校非公式のインターネット掲示板などのことで、学校側は存在すら把握していないことが多い。

 「学校裏サイト」の脅威は計り知れない。他人を装いウソを書き込んだり、名指しで誹謗中傷を行えば、それは「噂」として伝わり始め、学校中に広がる。実際、サイトには「○○が万引きして捕まった」「あいつは援交してる」「キモイ、死ね」「学校くんな」など、陰湿な書き込みが並ぶ。また、わいせつ画像の掲載も横行しており、神戸市の私立高校に通う3年生男子がいじめを苦に自殺した事件は、罰ゲームとして撮られた下半身写真を「学校裏サイト」に掲載されたことも引き金になったのではないか、とも言われている。

 この恐ろしい「学校裏サイト」が全国で横行し、万単位で存在するという。誰が自分を中傷しているのか、誰を信じればよいのか。知らぬ間に嫌われ者になっているかもしれない「学校裏サイト」の存在による、子ども達の不安は大きい。

 時も場所も選ばず、簡単に人を傷つけられる。「闇サイト」がはびこる前に対策が急がれそうだ。(編集/執筆:mixiニューススタッフ)

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