アナログプレーヤー復活の風、2016年は「原点回帰」の年?

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2016年01月07日 11:40  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

レコードプレーヤーの勢いが止まらない。

2015年は、ターンテーブル復活の年だったと言ってもいい。知名度の高い音楽ユニットがレコード盤を発売し、大手企業もプレーヤーの再生産に踏み切った。

インターネットの音楽クラウドサービスが定着化した昨今、それに逆らうかのようにアナログ回帰の風潮が強まっている。

これは、2016年の全体的なトレンドを予測する上で、重要なポイントだ。

帰ってきた名機

パナソニックが“テクニクス”ブランドのレコードプレーヤー復活を発表したのは、去年の9月である。

CDが登場する以前まで、世界の音楽市場はパナソニック製品とともにあった。2010年に同社がアナログプレーヤーの生産終了に踏み切った時、世界中の音楽家が生産継続を訴える署名活動を行ったほどだ。

もっとも、この時期のパナソニックは会社そのものの存続が危機に陥っていた。アナログプレーヤーの切り離しは、社員にとっては断腸の思いだったに違いない。

それから5年で、風向きは変わった。日経平均株価は大幅に上昇し、身を切るような思いのロースコア競合の時代は終わりを告げた。

プレーヤーの生産再開は、時代の要望に応じた“新規開発”でもあるということを忘れてはいけない。

増えるライトユーザー

レコードプレーヤーは、以前からも一定数の需要があった。それは2010年に署名を集めて回った音楽家たちが示した通りだ。

だが、その需要は、平たく言えば職業人やマニアから発生したものである。CDの登場以来、一般層から聞こえる声は常に“媒体の小型化”であり、レコードプレーヤーは完全に外野と化していた。

ところが今や、1万円以下で買える低価格プレーヤーが、価格ドットコムのランキング上位に入っている。これは「手軽にレコードを楽しみたい」と考えているライトユーザー層が存在する、ということだ。

人はいつの時代も、技術の最先端を突き進んでいる動物だ。だがそれは必ずしも、「まったく新しい方式を発明する」ということではない。

今年は“古くて新しいもの”が、脚光を浴びるのかもしれない。

【参考・画像】

※ 気軽にレコード鑑賞…初心者向け新商品も登場 – 大手小町

※ Valentin Agapov / Shutterstock

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