(C)CHARAPEDIA緒花ちゃんが喜翠荘にやってきた時に小説家のような雰囲気を持つ謎の人物として登場した「次郎丸太郎」。一見、只者ではなさそうに見えますが、果たしてその実態は・・・?今回は、そんな「次郎丸太郎」の魅力についてご紹介いたします。
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【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■売れない小説家からエロ小説家に?
見た目は芥川龍之介のようないかにも小説家風な風貌ですが、実際のところは売れない小説家崩れ。喜翠荘に宿泊代も払わず居座り続けています。そして、小説のテーマを方針転換して官能小説を書こうと思い立ち、あろうことかやってきたばかりの緒花ちゃんを亀甲縛りで縛り上げ、作品のインスピレーションを得ようとする有様・・・。仮にもまだ女子高生の緒花ちゃんが縛り上げられている姿にドキドキした視聴者も多かったのではないでしょうか?
そして、緒花ちゃんと民子たちをモデルにした「泡まみれの新人研修」なる官能小説を書こうとします。ちなみにこの小説は、ファンアイテムとして作品のDVD購入者に特典として実際にDVDに同梱されているとか・・・。
また、緒花ちゃんが彼の泊まっていた部屋を掃除した際、原稿を捨ててしまったとクレームをつけます。しかしそれは、溜まっていた宿代を踏み倒そうとした「次郎丸」の策略でした。売れっ子小説家というのは真っ赤なウソで、次作の小説も書けずに喜翠荘の宿泊代も溜まる一方だったのです。その事がバレて己を恥じ将来に絶望・・・。断崖から海に飛び込み自殺を図ろうとしますが、泳ぎの得意な「菜子」に助けられ、溜め込んでいた宿泊代は宿の仕事を手伝って返す事で話がつきます。それ以後は次郎丸も喜翠荘の従業員として働く事に。
■やっぱり成長しないトホホな人
次郎丸はとにかくトホホなエピソードの目立つ人物です。従業員として働き始めるも、彼を見直すような活躍エピソードはほとんどなく、ことあるごとに緒花ちゃんたちにたしなめられる、トホホな場面が続きます。
ストーリーが進むにつれ、緒花ちゃんや民子たちは仕事や恋愛を通して人間的に成長していくのに対し、「次郎丸」だけはちっとも成長したようには見えません。仕事に厳しい女将さんや徹や民子たちと比較すると、よりいっそう彼のダメさが際立ちます・・・。彼らと対を成すような“道化師”や“ギャグ要員”として、彼の存在意義があるのだとすれば、彼のそのダメっぷりこそが「次郎丸太郎」最大の魅力と言えるのかもしれません。
■民子の人生を決めたのは次郎丸!?
ストーリーの途中で女将さんが倒れ、喜翠荘の経営がうまく立ち行かなくなり始めると、板前の「蓮」と「徹」は新しい職場に移る方向で話が進んでいきます。徹を目標にし、恋心も抱いていた「民子」は、「私は置いていかれるんだ」と落ち込みます。そんな姿を見かねた徹は、昔読んでた料理マンガのセリフを引用して、民子の気持ちを奮い立たせます。
そして民子も実はそのマンガに影響を受けて板前を目指そうとした事がわかり、徹と民子は良い雰囲気でそのマンガを読みふけるのです。なんとそこで次郎丸から衝撃の一言が・・・。
「このマンガの原作、僕なんだよね」
その思いもよらぬ一言に当然民子は驚きます。そして一言。「私の人生を決めたのが、こんなエロ親父・・・」。連載マンガの原作にも関わっていたという事で、全く売れないホラ吹き小説家というわけでも無かったようです。意外なエピソードでしたが、それを差し引いても普段の情けなさを埋め合わせるには全然足りない「次郎丸」。そんなところもいかにも次郎丸らしいですね。
喜翠荘の面々の仕事への向き合い方や緒花ちゃんたちの成長や恋愛模様などが魅力の『花咲くいろは』。そのストーリーの脇を固める、というより道化師のようなポジションで、遺憾なくダメっぷりを発揮する「次郎丸太郎」。終始トホホな役柄ですが、どこか憎めない、ある意味魅力的な人物と言えるでしょう。
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★記者:takabu(キャラペディア公式ライター)