埼玉県は隠れた“お薬大国”

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2016年06月02日 12:00  QLife(キューライフ)

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医薬品製剤の出荷額、全国第1位の7430億円

 市販の薬を買ったり、病院で処方されたり、健康な生活を送る上で「薬」を利用する機会は少なくありません。こうした「医薬品製剤」の出荷額が最も多いのは、埼玉県だということ、ご存知ですか?従業員4人以上の事業所を対象とした平成26年の工業統計調査によると、埼玉県における「医薬品製剤(医薬部外品製剤を含む)」の出荷額は7430億円で全国第1位でした。

 それでは、埼玉県内には医薬品製剤の事業所が多いのかと思いきや、事業所数は40事業所で、「オフセット印刷物」(いわゆる印刷工場)の345事業所を大きく下回っています。その分、1事業所当たりの出荷金額が185億7600万円と多く、大規模な工場が多いことがわかりました。

 同調査では、企業の生産活動によって新たに生み出された価値を示す付加価値額についても調べています。産業細分類別の統計表で埼玉県の付加価値額を見た場合、第1位は「医薬品製剤製造業」で付加価値額は3602億円。第2位は「自動車部分品・附属品製造業」で3307億円、第3位は「オフセット印刷業(紙に対するもの)」で1725億円となっています。

平成24年をピークに減少傾向も1位をキープ

 付加価値額の製造品出荷額等に対する比率は、「医薬品製剤製造業」が45.6%で、「自動車部分品・附属品製造業」の28.7%や「オフセット印刷業(紙に対するもの)」の40.6%に比べて高くなっています。製造業合計の付加価値額に対する構成比も8.7%を占めており、医薬品製剤の製造は、埼玉県内で付加価値を生み出す「重要な産業」となっていることが分かります。

 主な都道府県別に、医薬品製剤出荷額のここ10年間の推移を見ると、平成21年までは大阪府が8000億円前後で推移しており、第1位を保っていました。一方で埼玉県は6000億円から7000億円程度で第2位でした。ところが平成22年にかけて大阪府が減少したことで埼玉県との差が縮まり、平成23年に逆転して埼玉県が初の第1位となりました。

 埼玉県の出荷額は、平成24年に9084億円でピークを迎えてからは減少していますが、大阪府も減少傾向にあるため依然として第1位をキープ。第3位以下は滋賀県、兵庫県、静岡県などが年によって入れ替わりながら推移している状況です。平成26年における、埼玉県の医薬品製剤出荷額が全国に占める割合は12.1%。1割超が埼玉県で製造されていることになります。あなたが飲んでいる薬も、もしかしたら“埼玉県産”かもしれませんね。(林 渉和子)

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