エトーはインテル時代、トレブル達成に大きく貢献した [写真]=Getty Images 2009−10シーズンにインテルはチャンピオンズリーグ(CL)優勝を成し遂げた。その時のチームで元アルゼンチン代表FWディエゴ・ミリートと共に得点を量産した元カメルーン代表FWサミュエル・エトーが決勝直前のロッカールームでの逸話をイタリアメディア『Sky Italia』内の番組『E po c'e Cattelan』で語った。
同シーズンにインテルは、トレブル(セリエA、コッパ・イタリア、CLの三冠)を達成。それまでにスクデット、コッパ・イタリアのふたつのタイトルをすでに獲得していたチームは、シーズンの締めくくりとしてCL決勝、対バイエルン・ミュンヘン戦を迎えていた。
当時の様子をエトーは、「(ジョゼ・)モウリーニョは特に何もしなかったんだよ。彼は試合前にチームのことを少し話してから『あとは、サミュエル(・エトー)が今夜どのように勝つか教えてくれるだろう』と言ったんだ。だから僕は、『勝つ意思を持ってピッチに足を踏み入れれば、勝てるだろう。もし、君たちがプレーするためにそこに行くなら、勝てるだろう。』と言った。私たちはバルセロナ、チェルシーといった強豪を倒してきた。インテルが40年もの間(CLの)タイトルが取れていないことを考えたんだ」と振り返った。
「僕は多くの大会で決勝戦というものを経験してきたが、あのCL決勝は特別だった。僕たちは国民のために優勝を成し遂げなければならなかったんだよ」
「僕は試合直前に『チャンピオンズリーグで勝つか、それとも試合で死ぬか』と言ったんだ。僕たちはカップを持ち帰るために、死ぬ気で戦う必要があったんだ。幸運にもすべてうまくいったけどね。僕の演説を聞いて、(元ブラジル代表GK)ジュリオ・セーザルは泣いていたよ(笑)」
サンティアゴ・ベルナベウで行なわれたこの試合は、ディエゴ・ミリートの2ゴールの活躍などで2−0で見事バイエルンを倒し、CL優勝を達成。イタリアのクラブで史上初となるトレブルを成し遂げた。