猫虐待で執行猶予付き判決…傍聴した杉本彩さん「すごく悔しい」「現行法では限界」

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2017年12月12日 16:12  弁護士ドットコム

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野良猫13匹を虐待したとして、動物愛護法違反の罪に問われた元税理士に対して、東京地裁は12月12日、懲役1年10月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。この判決を受けて、動物愛護の啓発活動をしているタレントの杉本彩さんは、都内で記者会見を開いて「すごく悔しい。納得できない」と怒りを口にした。


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●「犯行は残虐で、社会に与えた影響は大きい」と認定されたが・・・

元税理士は2016年3月から2017年4月にかけて、野良猫に熱湯をかけたり、ガスバーナーであぶったりするなど虐待を加えて、9匹を死なせて、4匹にケガをさせた罪に問われた。元税理士はさらに、その虐待の様子を撮影した動画をインターネットに投稿していたという。


東京地裁の細谷泰暢裁判官は、「犯行は誠に残虐で、社会に与えた影響は大きい」と認定した。一方で、元税理士に前科がなく、税理士廃業や家族への嫌がらせなど、社会的制裁を受けていること、同じような事件との兼ね合いから、執行猶予をつける判決を下した。


●ネット署名が15万筆あつまる

今回の事件をめぐっては、署名サイト「Change.org」では、元税理士に対して執行猶予の付かない「実刑」を求める声があがった。15万筆以上の署名が集められて、東京地方検察庁などに提出された。署名を呼びかけた綿引静香さんは会見で「なぜ、執行猶予にするのかわからない。司法が犯罪者を守るのでよいのか」と話した。


杉本さんは、公益財団法人「動物環境・福祉協会Eva」で代表理事をつとめている。11月28日の第1回公判と、この日の判決を法廷で直接聞いていた。傍聴した理由について、杉本さんは「(元税理士が)どんな言葉を発するのか。世の中のみなさんに伝えていく使命感を感じていたから」と説明した。


杉本さんは「現行の動物愛護法では、限界がある。来年の改正では、どうしても厳罰化する必要があると感じている。今後、こうした凶悪犯罪に重い罰が下されることを心から望んでいる」と、怒りと悲しみで声を震わせながら、厳罰化を訴えていた。


(弁護士ドットコムニュース)


このニュースに関するつぶやき

  • とりあえず法治国家だからね、納得いかなくても仕方ない。実刑をって言ってる人の中にももしかしたらいつか執行猶予があればって立場になるかもしれない。
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