THE ALFEEの高見沢俊彦(64)が9月1日・2日にパシフィコ横浜・国立大ホールにてソロライブ『Takamiy 2018 Metal of Renaissance』を開催した。7月25日にリリースした約3年ぶりのソロシングル『薔薇と月と太陽〜The Legend of Versailles』をはじめ、Takamiy流のメタルロックを中心に両日で約7,400人の観客を魅了した。テックインサイトでは2日のライブを取材した。
幕開けはTHE ALFEEの今春の全国ツアー『春ノ巻』でも演奏された『悲劇受胎』の2018年バージョン。続けて『月姫』『Fantasia〜蒼穹の彼方』と怒涛のTakamiyメタルを披露していく。炎がこれでもかというほどに次から次へと上がり、観客をさらに盛り上げる。「平成最後の夏、最後までよろしく!」と高見沢が挨拶した後も『Legend of Galaxy 〜銀河の覇者』『Kaleidoscope』と疾走を続ける。
高見沢がこの日披露したのは、自身のソロナンバーだけではない。70年代に「レッド・ツェッペリンを武道館で観たのが衝撃的だったな」と思い入れたっぷりに語り、アマチュアバンド時代に「5回中5回失敗した。今回はリベンジで」とユーライア・ヒープの『Look at Yourself(邦題:対自核)』を、そしてステッペンウルフ『Born to Be Wild(邦題:ワイルドでいこう!)』を演奏すると、少年に戻ったかのような笑顔を見せた。
アンコールでは『薔薇と月と太陽…』のカップリング曲『恋愛Gigolo』、そして前シングル曲『誘惑の太陽』では会場のファンがポンポンを持ち、振りを楽しむ。この2曲はEDM(Takamiyではエレクトリック・ダンス・メタル)だ。続けて今年5月に亡くなった西城秀樹さんが歌い日本でも大ヒットした『YOUNG MAN (Y.M.C.A.)』をカバーして、当時のように「Y.M.C.A.」の文字をみんな両手で作り、大いに盛り上がった。
2度目のアンコールでは「大切な思い出たちに心を込めて」とギタリストは高見沢一人で演奏した『Song for You』に続き、客席が「ヘイ!」とこぶしを突き上げひとつになる『騒音おばさん VS 高音おじさん』へ。ここで3人のギタリストが高見沢の代名詞ともいえるエンジェルギターで、ステージ中央前に出て並び、ギターを弾きまくる。これぞ高見沢のライブならではの光景だ。
この日のMCで高見沢は「Takamiyメタルの神髄はメロディアスであること。これは自分の中で曲げてはいけない」と自身に言い聞かせるように語った。昨年リリースしたソロ活動25周年記念ベストアルバム『美旋律 〜Best Tune Takamiy〜』のタイトルの通り、Takamiyの楽曲はどんなにハイスピードでビートが効いた曲であっても、美しいメロディーがしっかりと存在する。そのメロディーを高見沢持ち前のハイトーンボイスでときに伸びやかにときにアグレッシブに歌い上げる。これらが何と言っても譲れない武器、高見沢の真骨頂だろう。「ここで得た刺激は(THE ALFEEの)秋のツアーに持って帰る」と観客に誓った高見沢。THE ALFEEの秋の全国ツアー『THE ALFEE 45th Anniversary Best Hit Alfee 2018 秋ノ巻 Château of The Alfee II』は、10月4日から埼玉県・サンシティ越谷市民ホールからスタートだ。