松井稼頭央の引退でPL学園高OBは残り6名に

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2018年10月22日 18:41  ベースボールキング

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CS第5戦の試合終了後、ナインに胴上げされる西武・松井=メットライフドーム
◆ 高卒3年目でレギュラーに

 2018年10月21日、クライマックスシリーズのファイナルステージ第5戦がメットライフドームで行われ、パ・リーグ王者の西武がソフトバンクに5−6で敗戦。ソフトバンクの2年連続となる日本シリーズ進出が決定した。 

 それは、西武の2018年シーズンに終わりを告げると同時に、日米で25年間という長きに渡って活躍した松井稼頭央(西武)の現役最終戦となった。試合後のグラウンドでは、この日を最後に背番号7のユニフォームを脱ぐ松井稼頭央(西武)が7度宙を舞い、最後はファンとショートのポジションに感謝の思いと別れを告げ、球場を後にした。

 1993年のドラフト3位で西武に入団した松井は、高校時代の投手から野手へと転向。2年目の1995年に一軍デビューを果たすと、翌1996年からはレギュラーに定着。1997年からは3年連続盗塁王のタイトルを獲得し、2002年にはトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を達成するなど、球界を代表する遊撃手として、その地位を築いていった。

 2004年からはメジャーリーグに活躍の舞台を移し、7年間プレー。チャンピオンリングには惜しくも手が届かなかったものの、ワールドシリーズの舞台も経験した。そのワールドシリーズでは松坂大輔(当時レッドソックス)とも対戦し、安打も放っている。2011年からは楽天でプレーし、2013年の球団初となる日本一に貢献。今シーズンから15年ぶりに古巣の西武に戻っていた。

 今シーズンは選手としてだけではなく、テクニカルコーチとしての役割も果たし、最後のシーズンで日本一を目指したがCSで敗退。来季からは二軍の指揮官に就任するものと見られている。

▼ 松井稼頭央(外野手/西武)
・PL学園高(93年3位)−西武(94-03)−メッツ(04-06)−ロッキーズ(06-07)−アストロズ(08-10)−楽天(11-17)−西武(18)
・NPB:1913試(7190-2090)率.291 201本 837点 363盗
・MLB: 630試(2302-615) 率.267  32本 211点 102盗


◆ 指導者として活躍するOB

 その松井を輩出したのがPL学園高。桑田真澄、清原和博といったスーパースターを数多く輩出してきた名門だったが、2016年夏をもって休部となっており、現役のOBは少なくなってきた。

 明日23日に43歳となる松井が引退することで、同校OBの最年長は41歳の福留孝介(阪神)となる。福留は松井の2学年下となり、数カ月ではあるが高校時代にも面識はある。福留の下の世代を見ると6学年下に今江年晶(楽天)、さらに2学年下に小窪哲也(広島)が名を連ねている。

 その間には松坂大輔率いる横浜高と延長17回の死闘を戦った平石洋介(楽天・監督代行)らがいるものの現役選手は不在。小窪以下の世代を見ると、前田健太(ドジャース)、吉川大幾(巨人)、緒方凌介(阪神)と3名が現役でプレーしている。吉川大、緒方は一軍で大きな実績を残すに至っておらず、今後の奮起に期待したい。

 このように多くのプロ野球選手を輩出してきたPL学園高だが、現役でプレーするOBも残すところあと6名。今秋のドラフト会議以降でプロ入りを果たす選手もいるかもしれないが、大きく増えることはないだろう。1980年代以降の高校野球、そしてプロ野球の歴史を語るうえで、外すことができないPL学園高。その最後の現役選手は誰になるのか。

 もちろん、現役を引退してもコーチや監督として球界に貢献する選手はいる。今季は監督代行だった楽天の平石は正式に監督に就任。宮本慎也はヤクルトのヘッドコーチとして、チームの躍進に貢献した。また、ロッテの二軍監督となった今岡誠に続き、松井も西武の二軍を率いることが濃厚。現役選手たちの数は減っても、名門校の血は球界に脈々と受け継がれていきそうだ。


◆ 現役のPL学園高出身プロ野球選手

▼ 緒方凌介(外野手/阪神)
・PL学園高−東洋大(12年6位)−阪神
・2018年:一軍出場機会なし

▼ 吉川大幾(内野手/巨人)
・PL学園高(10年2位)−中日−巨人
・2018年:97試(18-3)率.167 0本 0点 7盗

▼ 小窪哲也(内野手/広島)
・PL学園高−青山学院大(07年大社3巡)−広島
・2018年:17試(26-8)率.308 0本 3点 0盗

▼ 前田健太(投手/ドジャース)
・PL学園高(06年高1巡)−広島−ドジャース
・2018年:39試(125回1/3)8勝10敗2S 防3.81

▼ 今江年晶(内野手/楽天)
・PL学園高(01年3巡)−ロッテ−楽天
・2018年:127試(421−116)率.276 10本 49点 0盗

▼ 福留孝介(外野手/阪神)
・PL学園高−日本生命(98年1位)−中日−カブス−インディアンス−Wソックス−阪神
・2018年:123試(414-116)打率.280 14本 72点 2盗

このニュースに関するつぶやき

  • 一時は一大勢力だったのにね。栄枯盛衰ではあまりに寂しい。
    • イイネ!6
    • コメント 2件

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