27年連続で増加中! 「児童虐待」が他人事でなくなっている理由

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2019年02月15日 22:01  &Mama

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千葉県野田市で起こった小4の栗原心愛さんの虐待死事件をご存じの方は多いと思います。(※1)


ニュースで目にするたびに、犠牲となった女の子のSOSが届くことなく終わったことが残念でなりません。


そこで今回は、子どものココロ専門の育児相談室『ポジカフェ』を主宰する佐藤さんに、児童虐待のケースを通して、私たちママが学ぶべきことについて見解をお聞きしましたのでご紹介します。



増え続ける児童虐待、27年連続で増加に…!
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連日、ニュースで報じられる児童虐待のニュース。耳にしない日はないのではと思うほど、頻繁に起こっているように思います。


実際、厚生労働省が毎年まとめている、全国の児童虐待の件数の推移でもこの傾向は明らかで、調査を開始した平成2年度から、27年連続で増加を続けています。(※2)


平成29年度には、過去最高の13万件を超えましたが、この数字は、あくまで全国の児童相談所が対応した件数。


この数値には含まれていないケースも、数多くあると考えられます。



児童虐待は“対岸の火事”ではない

しかし、テレビや新聞での虐待のニュースを見ても、どこかで「自分には起こり得ない」と感じている方が多いのではないでしょうか。


でも実際に、日々、お母さま方からのご相談を受けている立場として感じるのは、決して“対岸の火事”ではないということです。


特に、一人目が生まれたばかりの頃は、ママは分からないことばかり。


さらにその時期は「睡眠不足」や「ホルモンバランスの崩れ」などの悪条件も加わり、「現実から逃げたい」「もう限界だ」「可愛いと思えない」と感じたことがあるママはとても多いのです。



「自分だけではない」ということを分かって!
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子どもが欲しくて欲しくて生み、「虐待なんてとんでもない」と思っていたのに、いざ育児が始まると、怒涛のような日々に圧倒されてしまう……。


イライラして、思わず叩いてしまいそうになる、言葉で罵倒したくなる……。


そんな自分を「なぜ自分はダメな母親なのか」「なぜ自分だけが上手くやりくりできていないのか」と思い、自分を強く責めてしまうと、状況はさらに悪化してしまいます。


これまで我慢していた手が出てしまうことにもなりかねません。


ぜひ知っていただきたいのは、“あなただけではない”ということです。


あなただけができていないのではなく、どのママも、育児のどこかの過程では、赤ちゃんのエンドレスな泣き声やどうにもならない育児に翻弄されているのです。



虐待ストップに必要な「2つのこと」とは?

(1)思いをママ友や専門家に吐露する


もしわが子に手を上げそうになったら、その思いを他のママに吐露してほしいと思います。きっとその気持ちを理解してくれるママ友さんがいるはずです。ひとりではないのです。


しかし、まじめな方というのは、弱音を吐くのが苦手だったりします。“弱音=負け”のように感じてしまいがちです。


どうしても、他のママたちに気持ちを吐けない場合は、プロに相談するのも手です。


育児の専門家であれば、話を聞いてくれるだけではなく、現状をどう改善していくかのプラス方向の対策も一緒に考えてくれます。



(2)育児の「あきらめ」も時に大事


また、“虐待に至ってしまうか”、それとも“踏ん張れるか”は“あきらめ”がカギを握っていると思います。


子どもに対する要求が高くなると、当然ながら、思い通りにやってくれない子どもにイライラしたり、大声で叱ったりすることが増えてしまいます。


親は、ついわが子には大きな期待をかけてしまうものですが、残念ながら、親の思うようには運びません。その子にはその子の個性や感情があり、得手不得手があります。


「親の『こうすべき』『ああすべき』が通らないことが大半だ」という“あきらめ”こそ、ママの張りつめた気持ちをほどいてくれる緩和剤になってくれると感じています。



虐待は他人事ではありません。大事なのは、一人で思い詰めないことだと思います。誰かに思いを聞いてもらうことで、いい方向へ一歩進めるはずですので、ぜひ今日ご紹介したことをヒントにされてみてください。



(2016年6月14日の記事を再掲載しています)


【参考・画像】
※1「自分が暴力に遭わないように」母親供述 千葉女児死亡 – 朝日新聞
※2 平成29年度児童虐待対応件数(速報値)- 厚生労働省
※ altanaka、Tatyana Dzemileva、Lopolo / Shutterstock


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