空腹時高血糖の糖尿病では妊娠・出産リスクが増す

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2020年02月12日 01:01  妊活・卵活ニュース

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糖尿病と妊娠・出産に伴うリスク
アルバータ大学(カナダ)の研究チームは、「Diabetic Medicine」にて、空腹時血糖値が高い(5.3mmol/L以上)糖尿病の女性は、空腹時血糖値は標準値で食後血糖値が高い糖尿病の女性と比べ、妊娠合併症リスクが増すと発表した。

空腹時高血糖の糖尿病である場合、食後高血糖と比べ、妊娠高血圧リスクは1.5倍増になると報告された。妊娠期の高血圧は、母親の心臓や腎臓に大きな負担を与える。

また、空腹時血糖値が高い女性は、空腹時血糖値は標準値であるが食後血糖値が高い女性より身体サイズが約3倍増になり、胎児も巨大化する傾向にあった。胎児の巨大化により、誘発分娩、帝王切開、早産リスクなど出産・分娩リスク、子供の肥満リスクは高まる。

空腹時高血糖の糖尿病と妊娠・出産リスクにおける関係性
研究チームは、2008年から2014年に掛けて、カナダ・アルバータ州の妊婦25万人以上を対象に妊娠20週から24週の間にて経口ブドウ糖負荷試験を行い、空腹時高血糖の糖尿病と妊娠・出産リスクにおける関係性を検証した。

被験者はブドウ糖50gの負荷試験を受け、一時間後の血糖値が7.8mmol/L以上であった女性に対して、ブドウ糖75gの経口ブドウ糖負荷試験を実施した。2回目のブドウ糖負荷試験ではブドウ糖負荷後、一時間あるいは二時間後の血糖値を測定したが、被験者のうち3分の1は妊娠糖尿病と診断された。

メカニズムは解明されていないが、空腹時高血糖の糖尿病である場合、糖尿病治療薬「インスリン」の投与および経口糖尿病治療薬「メトホルミン」の摂取による治療効果は、すぐに現れない。

それゆえ、研究チームは、空腹時高血糖の糖尿病に伴う妊娠・出産リスクを軽減するうえで、妊活開始前、妊娠成立前の早期治療、積極的な治療が必要であると考える。

(画像はプレスリリースより)

UNIVERSITY OF ALBERTA

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