パ・リーグCSを展望『プロ野球ニュース』解説陣の見解は…？

◆「この2人が爆発すれば…」下克上ある？

　セ・パともに上位3チームの順位が確定し、11月6日から始まるクライマックスシリーズ（CS）の日程が決定。28日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、高木豊さんと真中満さん、立浪和義さんが出演し、各チームのキーマンを上げながら、CSの戦いについて展望した。

　パ・リーグのCSファーストステージは、2位・ロッテのホームに3位・楽天が乗り込むという組み合わせ。今季の対戦成績は順位で上回ったロッテが15勝9敗1分と大きく勝ち越し、ZOZOマリンでも2度のスイープを含む8勝5敗の好イメージ。ただ、楽天も最終盤の10月は3勝1敗と勝ち越しており、食い下がる姿勢も見せた。

　高木さんは今季の両チームのスタッツを見て、「おそらく僅差になってくる、そこで足が使えるかどうかは大きいと思う」と、リーグトップの105盗塁を記録したロッテの攻撃力に注目。立浪さんも「ロッテの方がいろんな攻撃ができると思う。投手陣もバランスがいいので、問題はいかに点が取れるか。レアードとマーティンの外国人2人が打てれば、かなり怖いと思う」と、中軸の助っ人コンビの爆発に期待した。

　ロッテの打のキーマンについては、真中さんもマーティンとレアードの名前を挙げており、「この2人が楽天戦で爆発すればオリックスも食っちゃうんじゃないかというくらい怖い。この2人でかなり左右されるのでは」との見解を示し、立浪さんは「少し粗さがあるといいましょうか、率も低いんですけど、一発の怖さがありますから。乗せたら本当に怖い選手」と、両選手についてコメントした。

　また、高木さんは両助っ人に加えて1番・荻野貴司にフォーカスをあて、「荻野とマーティンで前半勝って、後半は荻野とレアードが引っ張った。荻野がどういうふうな絡みを見せてくるかで得点力は相当違ってくると思う」と、リードオフマンの働きが打線の鍵を握ると主張した。

　一方、3位からの下克上を目指す楽天打線のキーマンについて、立浪さんは3番・浅村栄斗をピックアップ。「今シーズンは本人からしたら納得いかない数字だと思いますけど、長打が出てきましたから。打点王（13・18年）とったり勝負強い選手でもありますから、こういった選手がいかにいいところで打てるか」と、シーズン最終盤に復調の気配を見せていた大黒柱に期待を寄せた。

　真中さんは「勝負強い」という点で、浅村の後ろに座る4番・島内宏明に注目。今季は28日終了時点でリーグトップの96打点を挙げており、「あの打撃がCSでしっかりできればかなり力になる。浅村と島内が打つことで乗っていけると思う」とコメント。今季はロッテ戦で打率.188と相性が悪く、短期決戦で仮を返すことができるかにも注目だ。

◆ 試合間隔空いても「ドンと構えてればいい」

　25年ぶりのリーグ制覇を成し遂げたオリックスは、昨季途中から監督代行として指揮を執っていた中嶋聡監督のもと、投打の新星が続々と台頭し優勝。シーズン最終盤は主砲離脱のアクシデントも乗り越え、ロッテとのデッドヒートを制した。

　オリックスは10月25日のレギュラーシーズン最終戦からCSファイナルステージの第1戦まで、丸2週間も公式戦から遠ざかることになり、CSファーストステージを勝ち抜いたチームとの“試合勘”の差も心配される。

　立浪さんは「勢いがついたチームと当たるわけですから、空いた期間の調整方法や練習が凄く大事になる」と話し、真中さんは「先発ピッチャーは空いたほうがいいと思うんですけど、心配なのは野手ですよね。1打席目2打席目は若干不安だったりする」と、リーグ優勝したチームならではの調整の難しさを指摘した。

　ただ、ヤクルトの監督時代にリーグ優勝からのCSファイナル進出を経験している真中さんは「でもあまり気にならなかったですね。（相手が）良い勝ち方してくると嫌な感じもしましたけど、そこは自信を持ってドンと構えてればいいんじゃないですか」と、6年前の経験も振り返りながらコメント。

　オリックス打線のキーマンについては「福田、宗が塁に出ると嫌な感じになりますよね。この2人が出てくると有利に戦えるかなと思う」と真中さん。猛牛の快進撃を支えてきた1・2番コンビが、CSファイナル第1戦の初回にいきなりチャンスメークするようなことがあれば、中嶋オリックスが一気にぶっちぎる可能性もありそうだ。

☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』

▼ CSファーストステージ・日程
11月6日（土）ロvs.楽 ZOZO 14時開始
11月7日（日）ロvs.楽 ZOZO 14時開始
11月8日（月）ロvs.楽 ZOZO 14時開始
※3試合制・2戦先勝

▼ CSファイナルステージ・日程
11月10日（水）京セラ 18時開始
11月11日（木）京セラ 18時開始
11月12日（金）京セラ 18時開始
11月13日（土）京セラ 18時開始
11月14日（日）京セラ 18時開始
11月15日（月）京セラ 18時開始
※6試合制・4戦先勝
※1位オリックスに1勝のアドバンテージ

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