後半戦はエース級の働きを見せたロッテ・小島和哉

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2021年12月24日 10:12  ベースボールキング

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完封で10勝目を挙げ、笑顔でポーズをとるロッテ・小島(C) Kyodo News
◆ 修正能力の高さが光る

 ロッテの小島和哉は今季、自身初の規定投球回に到達と二桁勝利を達成し、飛躍の1年となった。

 後半戦の安定感は目を見張るものがあった。9月11日の楽天戦でプロ初完投勝利をあげると、続く9月19日の日本ハム戦では完封勝利。10月3日の楽天戦でも今季2度目の完封勝利と、東京五輪明けは10試合・67回1/3を投げて、5勝1敗、防御率2.67。9月11日の楽天戦以降は7試合中6試合でクオリティスタート(6回3自責点以内)を達成した。

 小島といえば、試合で出た課題を分析し、修正していく能力が高い。昨季は立ち上がりの失点が多く、イニング別では1回と2回の15失点が最も多かったが、前半戦を終えた時点で1回が4失点、2回が7失点と減らし、シーズン全体でみても1回が8失点、2回が9失点で終えた。

 シーズン序盤課題にしていた左打者に対しても、5月23日の楽天戦までの左打者の被打率が.329(73−24)だったが、「自分のなかで何かを変えないと通用しないと思ったので、思いきって失敗してもいいから挑戦してみようと思って挑戦しました」と、左打者のアウトコースだけでなく、インコースにも投げる場面が増えた5月30日の広島戦以降は左打者の被打率が.205(200−41)と改善された。


◆ 6回の失点も減少

 前半戦はイニング別で6回の失点(15失点)が最も多かった。7月に行ったオンライン取材で6回に失点が増えている原因について「一概に全部とは言えないですけど」と前置きしたうえで、「僕の中で3巡目に打者に対して、“まだまっすぐが通用すると思って投げるのか”、“ここでうまくかわして投げていくのか”というタイミングのところだと思うんですけど、僕がかわしにいこうとしすぎているのが一番の問題かなと思います」と語っていた。

 オリンピック明けをどのように修正していくか注目していたが、後半戦は10試合中7試合で6イニング以上投げ、6回の失点は6回に4点を失い降板した10月19日のソフトバンク戦のみ。

 前半戦は6回に4月28日の西武戦で愛斗、6月20日の西武戦で山川穂高にチェンジアップで本塁打を食らい、スライダーやカットボールといった変化球を痛打されることが多かった。後半戦、唯一6回に失点した10月19日のソフトバンク戦はデスパイネにチェンジアップで3ランを食らっている。ただ、後半戦はストレート、チェンジアップ、カットボールと偏りなく勝負球に使い打者を打ち取っていったのが特徴だった。

 課題だった6回を乗り越えたことで、後半戦だけで3度1人で9回を投げ抜いた。7月のオンライン取材で「毎試合7回、8回安定して投げていかないとイニングも稼げない。1週間の登板で5回しか投げないのは、“労働不足”だと思います。(後半戦は)長いイニングを投げられるようにと思っています」と、まさに“有言実行”の働きぶりだった。

 そして、来季から背番号が「43」から「14」に変更となる。ロッテの背番号14といえば、早稲田大学の先輩・小宮山悟氏(現早稲田大監督)、大谷智久二軍投手コーチが背負っていた番号。球団を通じて「今年の活躍を評価していただいてこの番号をいただけるのは凄く嬉しい思いと、来年またしっかり頑張らないといけないなという気持ちで身が引き締まっています。小宮山さんと大谷さんという早稲田大学の大先輩の方たちがつけていた番号でもあるのでより一層、日々精進して頑張りたいと思います」と決意を述べた。

 このオフも今季出た課題点をしっかりと分析し、来季に向けて準備してくるだろう。“進化”した姿を来季もみせてくれるはずだ。

文=岩下雄太

このニュースに関するつぶやき

  • 成績は維持出来ないといけない。二木康太みたいにマグレで終わるなよ。その点、成績無関係の藤岡祐大みたいな雑魚が何故必要なのか、もちろんそれは無能井口の御贔屓によるものである事は言うまでもない
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