チェルシーの共同オーナーを務めるトッド・ベーリー会長が、トーマス・トゥヘル前監督の解任理由を説明した。13日、イギリスメディア『Football London』がコメントを伝えた。
今夏にロマン・アブラモヴィッチ前オーナーからクラブの経営権を引き継いだベーリー氏ら新経営陣は、今夏の移籍市場で2億6600万ポンド(約440億円)を投じて大型補強を行った。しかし、ピッチ上での成績は振るわず、移籍市場閉幕後の7日にトゥヘル前監督を電撃解任。8日にブライトンからグレアム・ポッター監督とそのコーチングスタッフを引き抜いた。
トゥヘル前監督の解任理由は成績不振ではなく、チーム編成をめぐる上層部との関係悪化だと報じられるなか、ベーリー会長が沈黙を破った。「トゥヘル氏は明らかに非常に優秀で、チェルシーで大きな成功を収めた人物だ」としつつ、「私たちのクラブに対するビジョンは、私たちと本当に協力したいと思う監督を見つけることだった」と語り、解任理由を次のように説明した。
「チェルシーには壊さなければならない壁がたくさんある。私たちが来る前は、トップチームとアカデミーがデータを共有しておらず、トッププレーヤーがどこから来るかという情報も共有していなかった。私たちの目標はチームをひとつにすることであり、そのためにはすべてがうまく機能する必要がある」
「私たちが下した決断は、トーマスが私たちと同じように考えているかどうかわからないという現実があった。誰が正しいとか間違っているとかではなく、将来のビジョンを共有できていなかった。(0−1で敗れたディナモ・)ザグレブ戦がどうこうではなく、チェルシーがどうあるべきかというビジョンの問題だ。1回の勝ち負けで決めたことではない。クラブにとって正しいビジョンだと考えた上での決断だった」