再確認すべきゴールデン番組の価値 “最速”昇格をはたした番組Pの思い「テレビの長所を伸ばしたい」

60

2022年09月29日 08:30  ORICON NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ORICON NEWS

『ニンチド調査ショー』MCのホラン千秋&後藤輝基(C)テレビ朝日
フットボールアワーの後藤輝基とホラン千秋がMCを務めるクイズバラエティー『ニンチド調査ショー』(毎週木曜 後7:00 ※一部地域を除く)が、今秋よりレギュラー化することが決定し、初回2時間スペシャルが9月29日に放送される。同番組は、時代の変化を世代別の“ニンチド(=認知度)”で斬っていく新機軸クイズバラエティーで、6月放送回では、同時間帯の個人視聴率が5.0%(ビデオリサーチ調べ)と全局横並びトップとなった。後藤も「僕の歴史の中でも最速」と語るほどの速度でゴールデンタイムへと駆け上がった理由を、同番組プロデューサーの増田哲英氏に聞くと、今や忘れられかけているテレビというメディアの強み、そしてゴールデンタイムの“価値”が見えてきた。

【写真】自身の認知度を示す数字を持つホラン千秋&後藤輝基

■半年でゴールデン帯レギュラー化は「3〜4年に1度」 他人事と思われない番組作りが秘訣

 増田氏は、同番組のゴールデンレギュラー化までのスピードについて「あくまで僕の感覚ですが、初回放送から半年でゴールデンレギュラー化する番組というのは3〜4年に1度」と明かし、「大体が土日のお昼の枠や深夜の枠で初回放送し、もう一度昼枠や深夜枠で放送、そのまま深夜帯でレギュラーが決まったりするものも多く、その先のゴールデンで特番ができるのはほんの一部。そしてゴールデンタイムで特番放送が決まっても大体がゴールデンの洗礼を受けて結果が伴わずレギュラー化ならず、というものが多いかと思います」と勝負することの難しさを語る。

 そんな中で、同番組は4月に初回放送し、6月にゴールデンで2時間SPを放送してレギュラー化。“スピード出世”の理由は視聴率が良かったこともあるが、「“ゴールデン番組らしい番組”だった」と増田氏は説明。「扱う内容が尖っているわけでもなく、とっても平和で、ファミリー視聴に向いていると、可能性を感じてもらえたのではないか」と予想する。

 さらに突き詰めていくと、ゴールデンでレギュラー化されるには、どんな要素が必要なのか。増田氏は「“他人事”だと思われない、というのが大きな要素」だといい、「現在のゴールデンタイムの番組で『グルメ』『旅モノ』が多いのは、誰もが『お腹がすく』『旅行に出かけたい』という“自分の事”と直結しているから。それ以外にも“クイズ番組→賢くなりたい”“動物番組→カワイイ姿で癒されたい”などが分かりやすい例。ファミレスやコンビニといった『全国チェーン店』を取り上げる番組が多いのも『身近で自分も利用しているから』という意味で同じ」と例を挙げる。

 しかし、そればかりではゴールデン帯が同じような番組だらけになってしまう。今の時代に新しいゴールデン番組を立ち上げるならば『他人事と思われない』ものを前提としつつ、一方で絶妙な新鮮さが無いとダメなのだそう。

■“短所”をカバーすることで他メディアに対応してきたテレビ 追い越す方法は唯一の“長所”

そんな中、増田氏が目をつけたのが“認知度”。注目し始めたのは、ここ数年、正月に増田氏が演出する『おしょうバズTV』がきっかけで、番組内で10代に「忠臣蔵」を知っているか調査したところ、なんとたったの1%だったそうで、「“世代間の認識の違いの面白さ”で番組を作れないか?」思ったという。

「さらにテレビ離れが叫ばれている今、タレントがどれだけ一般人に認識されているか?の“タレントニンチド”を調べるのも面白いなと思い、そこを融合して生まれた番組です。各世代にいろいろ聞いていくと10代にとって『大人世代の懐かしいもの』が、『新しいもの』と感じていたり、80代は『既に亡くなっている大物歌手』が『今若者に一番人気の歌手』だと思っていたりと、想像を超える回答が返ってくるんです」と“認知度”というコンテンツの魅力を語る。

 しかし近年、動画配信サービスやYouTubeなどの登場によって、テレビの観方が大きく変わってきており、ゴールデン番組という“ブランド”も失われつつある。ピンチに陥ったテレビは、 “短所”を他の要素でカバーしようとした。リアルタイムでしか見られなかった番組の見逃し配信を行い、テレビ画面だけでなくスマホでも見られるようにした。

 だが、それだけでは他のメディアと並ぶだけ。テレビが息を吹き返すには、この番組で「逆にテレビの“長所”を伸ばしたいと思った」と増田氏は熱を持って語る。つまり、「画面の前で複数人が会話をしながら観れる」という従来の“テレビらしさ”を長所として生かそうというのだ。

「映画館ではもちろん会話できないし、スマホの視聴は基本1人。ネット動画は積極視聴ですから、個人の好みで見るものを選び、1人で見ることの方が多い。しかし、テレビは家の中心に置かれることが多く、複数人で視聴する家庭が多い。さらにバラエティは情報やコメントはテロップで伝わるようにできていますからどんどん会話して見てもいい。そんなテレビの長所である“画面の前で会話すること”がこの番組の目指すテーマです」(同氏)

 増田氏の言うように、「親に“本当か?”聞きたくなる」「子に“理由”を聞きたくなる」「懐かしいと同世代で盛り上がりたくなる」など、番組を見ることで各世代が交差し融合することこそが、本来のテレビの強みだったはずだ。

 増田氏は「それを思い起こさせるような番組にしたい」と意気込み、最後に「クイズ番組のようだが、知識やひらめきの必要ない『答えを想像するのが楽しい』『家族でいろいろ会話しながら考える』問題を毎回お届けできればと思っています。お楽しみに!」とメッセージ。同番組で、家族全員が見られるゴールデンタイムの本当の“価値”を再確認できることだろう。

このニュースに関するつぶやき

  • 大丈夫か?。こういうのは年に2〜3回の特番だから成立するのであって、週一レギュラーだとすぐにネタ切れになるぞ。尤も局としては、「3ヶ月くらい続けばいいや」と考えているのかもだが。
    • イイネ!11
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(46件)

ニュース設定