【漫画メシ】 ONE PIECE、ミスター味っ子、スーパーくいしん坊……。読んでるだけで食欲そそるカレーを再現

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2022年10月26日 07:11  リアルサウンド

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 日本人に最も愛されている料理といっても過言ではないカレー。今年は、日本にカレーが伝来して150周年であり、例年以上に各地でカレーが盛り上がっている印象だ。


【写真】キャンプでも食べたい! 簡単でおいしいミートソースカレーのレシピ


 なぜカレーが伝わって150年なのか? カレー文化研究所によると、それは日本初のカレーレシピを紹介した本『西洋料理指南』が1872年に出版されたからである。


 『西洋料理指南』は、上下2巻で、詳細にレシピだけではなくキッチン道具の説明もあり、西洋料理を取り入れた新しい食生活の提案まで書かれている。


 著者は「敬学堂主人(けいがくどうしゅじん)」。当時の官僚がペンネームを使用し著したといわれている。


 気になるカレーのレシピは、玉ねぎがネギとなっている以外は、ほぼ現代のカレーと変わらない。しかし、大きく異なる点がひとつ。まだ牛や豚を食べる習慣のなかった日本人向けなのかどうかは判然としないが「赤蛙」との記載が。つまりはカエル。カエルを食べる習慣のあったフランスからの影響も推測されているが、今ではちょっと考えられない具材である。実際にレシピを再現した人たちからは賛否両論の声が上がっているようだ。


 それから時が経ち、日本でカレーは国民食なり、多岐に渡るジャンルに発展。インドはもちろん、タイやベトナム、欧風といった国や地域の違いだけではなく、近年注目されるスパイスカレーや前述したような日本伝来当時のカレーをアップデートした新欧風カレー、無水カレーなどなど豊富にある。漫画でも多種多様なものが登場し、読者を賑わせてきた。ここではその一部を紹介していきたい。


■ミートソースカレー『山と食欲と私』

 信濃川日出雄原作の『山と食欲と私』。主人公の日々野鮎美らが作るユニークなアウトドア飯が人気となっている。


 作品に出てきた一風変わったカレーが、ミートソースカレーだ。これはまずミートソースをフライパンに開けて熱したあと、そこにカレールーとフライドガーリック、そして乾燥パセリを入れたカレーである。


 ありそうでなかったカレーとミートソースの融合、そしてガーリックのインパクト。簡単ながら工夫がなされたカレーといえよう。ミートソースカレーはYouTubeチャンネル「ご飯がススム Today’s mealYouTube」でも再現されている。



■海軍カレー『ONE PIECE』

 『ONE PIECE』で、サンジがヒントを与えつつタジオが作った海軍カレー。ニンニクとヨーグルト、ターメリック、トマト、ガラムマサラなどでルーを作ったもの。


  サンジが調理場のコンロから出た火でタバコを吸うという『美味しんぼ』の海原雄山が目撃した場合、即座につまみ出されそうな描写もあったが、実はこれもサンジの火加減を強くするように仕向けた「ヒント」。最後に試食しカレーの「コクが出ない」と悩むタジオにわざと調理場にあったリンゴを食べて、さり気なく教える描写もあった。


 海軍カレーは旧日本海軍の兵食がルーツといわれる。現在もその味は愛されており、神奈川県横須賀市の「横須賀海軍カレー」や広島県呉市の「呉海軍カレー」などが有名だ。ハズレのなさそうな「タジオの海軍カレー」も、多くのYouTuberが再現している。


■浪速カレー丼『ミスター味っ子』

 『ミスター味っ子』のカレー対決で、ライバル関係にあった味吉陽一と堺一馬がタッグを組み、浪速の丼兄弟とカレー丼で対決した際に出した料理だ。



  特徴はカレー丼のなかに、すずめと雛鳥の肉を練り合わせたつくねが入っていること。つくねは肉汁が串から出ないように焼くのがポイントだった。さらにカレーのルーに加え、照り焼きしたときに出た肉汁をご飯の底の底にまで染み込ませるなどして、四重構造にした驚きの逸品である。


  そば屋で出されているような「カレー丼」を味わいたい人におすすめの料理だが、再現はかなり難しいものがある。


■水なしカレー『スーパーくいしん坊』

 アクロバティックな料理が次々と登場し、伝説とまで称される漫画『スーパーくいしん坊』。そのなかで登場するカレーも、ぶっ飛んだものだった。


 このカレーは香辛料の味をしっかりと出すために、水を一滴もつかわないのがポイント。玉ねぎをみじん切りにして、バターを大量に入れ火にかけて溶かした鍋に入れ、ラップをして爪楊枝で数カ所穴を開け、相撲中継が終わるまで待つ。


 その後パイナップルと30種類の香辛料を調合した、肉などを鍋に入れ、煮詰めて完成だ。かなりユニークな水なしカレーだが、再現者によると香辛料の味がダイレクトに出て、美味しいとのことだった。


 作り方は難しいが、その味はほぼ「おいしい」という評価となっている。カレーを趣味でつくり人も増殖している今、試してみてはいかがだろうか。


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