ヘンリー王子、英タブロイド紙の発行元に最高8000万円超の損害賠償を要求

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2023年07月04日 10:41  Techinsight Japan

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ヘンリー王子が訴えていた英タブロイド紙をめぐる裁判は、6月30日に結審した。王子は発行元に対し、最大で8070万円の損害賠償金を要求する意向であることが明らかになった(画像は『The Prince and Princess of Wales 2016年11月23日付Instagram「I feel so incredibly lucky to be visiting St Kitts and Nevis on behalf of The Queen.」』のスクリーンショット)
ヘンリー王子は、英タブロイド紙による盗聴疑惑をめぐり新聞の発行元「Mirror Group Newspapers(以下、MGN)」を訴えていたが、その裁判が最終日を迎えた。当日に公開された文書では、王子側が裁判に勝訴した場合、MGNに対して最大で44万ポンド(約8070万円)の損害賠償金を要求する意向であることが明らかになった。

ヘンリー王子は、英タブロイド紙『Daily Mirror』『Sunday Mirror』『Sunday People』などの記者達が電話盗聴や欺瞞、私立探偵の利用など違法な手段で情報収集をしたとして、複数の著名人とともに新聞の発行元「Mirror Group Newspapers(以下、MGN)」を提訴している。

裁判は現地時間5月10日にロンドンの高等裁判所で開始され、現地時間6月6日にはヘンリー王子が出廷して自ら証言台に立った。

法廷では、王子が提出した55ページにも及ぶ陳述書が公開されていた。文書では、自身の私生活がタブロイド紙によってさらされた結果、家族や友人が信用できなくなったという被害妄想に満ちた生活の詳細が記されており、その中には『Daily Mirror』の元編集長ピアース・モーガンを猛批判する記述も含まれていた。

さらに王子は、MGNの勅選弁護士アンドリュー・グリーン氏からの反対尋問に答えた際、「何人かの編集者や記者は、多くの苦痛や動揺を与えたり、場合によっては死をもたらした責任がある」と述べていた。

ヘンリー王子は翌7日にも証言台に立ち、再びグリーン氏からの反対尋問を受けた。長時間にわたる厳しい反対尋問が終わると、王子は涙をこらえるような表情を見せ「大変だった」と答えている。

この日以降、王子は出廷しなかったが、その後も裁判は続けられ、現地時間6月30日に最終日を迎えた。

同日には王子の弁護団による新たな法的文書が公開され、裁判官が王子側に有利な判決を下した場合に受け取る可能性のある金額が提案されていることが明らかになった。

これまでに王子は、MGNが公開した1996年から2010年までの147本の記事が違法な手段で入手した情報が使用されたと主張していた。これらの記事は王子と家族、元恋人チェルシー・デービーさんとの関係、怪我や病気、薬物疑惑、兵役時代などの話題を取り上げたものだった。

そして裁判では、1996年から2009年の間に公開された33本の記事が検討のために選ばれていた。

30日午後に公開された新たな文書では、王子の弁護士は33記事に関する裁判が成功すれば、王子側には最大で32万ポンド(約5870万円)の損害賠償金が支払われる可能性があると示唆しているという。

さらにこの後に公開された別の文書によると、王子は12万ポンド(約2200万円)の損害賠償金を求めたそうだ。これにより、王子は合計でおよそ44万ポンド(約8070万円)を要求することになる。

一方のMGNは、王子から訴えられた記事が電話盗聴に起因するものではないと否定し、記事の大部分はその他の違法行為から生じたものではないと主張している。

なお裁判の評決は、今年秋に下される予定だ。

画像は『The Prince and Princess of Wales 2016年11月23日付Instagram「I feel so incredibly lucky to be visiting St Kitts and Nevis on behalf of The Queen.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

このニュースに関するつぶやき

  • 立証責任は王子側にあり、陳情書は立証にならない。何か証拠を提出できたのかな?
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