GTWCアジア岡山のレース1はクラフト・バンブーのメルセデスが制す。GT4では最終周にドラマ

　ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSの第5ラウンド／GT4ジャパンは8月19日、岡山国際サーキットで予選／レース1が行われ、GT3はクラフト・バンブー・レーシングのアンソニー・シュウ・リウ／ダニエル・ジュンカデラ組37号車メルセデスAMG GT3が優勝。GT4はハリダルマ・マノッポ／野中誠太組TGRインドネシアの39号車トヨタGRスープラGT4が大逆転で優勝を飾った。

　2023年のGTワールドチャレンジ・アジアは、この岡山での第5ラウンドがジャパンカップの最終ラウンド。今回はGT3とGT4が分かれてレースを行うことになっており、2日間のテスト／プラクティスを経て、8月19日には予選が行われた。

　GT3の予選1では、ブティコン・インタラプワサク駆るAASモータースポーツ・バイ・アブソリュート・レーシングの911号車ポルシェ911 GT3 Rがポールポジションを獲得。予選2でも同じく911号車をドライブするアレッシオ・ピカリエロがトップタイムを記録し、911号車が2戦連続のポールを獲得してみせた。

　GT4では、小林翔がドライブしたチェックショップ・ケイマニア・レーシングの718号車ポルシェ718 GT4が予選1のポールを獲得するも、5グリッド降格のペナルティ。加納政樹がアタックしたYZレーシング・ウィズ・BMW Mチーム・スタディの50号車BMW M4 GT4がポールを獲得。予選2ではアキランド・レーシングの71号車トヨタGRスープラGT4をドライブした阪口良平がポールとなった。

　0時40分からスタートしたGT3のレース1は、1周目から大荒れとなる。1コーナーではマエザワ・レーシングの555号車フェラーリ（ピティ・ブロムバクディ）やアブソリュート・レーシングの992号車ポルシェ（バオ・ジンロン）ら複数台が絡むクラッシュが発生。さらにモスSでは、競り合いの中での接触で弾かれたR&Bレーシングの87号車ポルシェが大クラッシュ。ドライブしていたボー・ユアンは自力で車両を降りたが、バリア補修のためレースはセーフティカーランの後、1時間レースの残り51分25秒の時点で赤旗中断となった。

　レースは13時20分にセーフティカーランでリスタートを迎えるが、序盤の競り合いを制しトップに立っていたクラフト・バンブー・レーシングの37号車メルセデスAMG GT3（アンソニー・シュウ・リウ）がトップに浮上。2番手にはチーム5ZIGENのニッサンGT-RニスモGT3（HIROBON）が、3番手には911号車ポルシェ（インタラプワサク）がつけていた。

　その後レースはリスタートから9分ほどで、AMACモータースポーツの51号車ポルシェが2コーナーでクラッシュしたことからフルコースイエローとなり、解除後すぐにピットウインドウがオープンとなる。すると全車が続々とコースイン。トップ2はウインドウオープンのタイミングから1周遅らせてのピットとなったが、先行してピットインしていた911号車ポルシェ（ピカリエロ）が500号車GT-R（川端伸太朗）を先行。さらに37号車メルセデス（ダニエル・ジュンカデラ）とのギャップを縮めていった。

　ただピカリエロを抑え、首位を守ったジュンカデラはジワジワとギャップを広げ、そのままフィニッシュ。シュウ・リウ／ジュンカデラ組37号車メルセデスが優勝を飾った。2位はインタラプワサク／ピカリエロ組911号車ポルシェ。HIRBON／川端組500号車GT-Rが3位に食い込み、表彰台を獲得した。

　GT3のレース後、16時10分から行われたGT4は、加納政樹／織戸学組YZレーシング・ウィズ・BMW Mチーム・スタディのBMW M4 GT4が盤石のレース運びで優勝に向けてひた走っていたが、ファイナルラップのメインストレートでまさかのストップを喫してしまう。

　2番手を走っていたマノッポ／野中組TGRインドネシアのGRスープラGT4がその横を駆け抜け、初のGT4単独レースでの優勝を飾ることに。2位は大山正芳／阪口良平組アキランド・レーシングの71号車GRスープラ、3位はアジアデビューとなった鈴木裕子／井上雅貴組クレフ・モータースポーツの27号車マクラーレン・アルトゥーラGT4となった。

　チェッカー目前でまさかのストップを喫したM4 GT4の織戸は、夕陽がメインストレートを照らすなか、全車がチェッカーを受けたのを確認すると、コクピットを下りM4 GT4を押し始めた。途中、ヘルメットを脱ぎ気温30度近い暑さのなか、息も絶え絶え織戸はM4 GT4をチェッカーに運び、スタンド、そしてライバルチームからも温かい拍手が送られた。

ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWS第5ラウンド岡山
GT3レース1　結果
Pos.No.ClassTeamCarDriverLapsTime/Gap137Pro-Amクラフト・バンブー・レーシングメルセデスAMG GT3 EVOA.シュウ／D.ジュンカデラ351:30'06.9712911Pro-AmAASモータースポーツ・バイ・アブソリュート・レーシングポルシェ911 GT3 R（992）V.インタラプワサク／A.ピカリエロ351.5953500Pro-Amチーム・5ZIGENニッサンGT-RニスモGT3HIROBON／川端伸太朗3520.834488Pro-AmトリプルエイトJMRメルセデスAMG GT3 EVOH.H.プリンス・アブ・バーカー・イブラヒム／M.グレニエ3523.427511Pro-Amアウディスポーツ・アジア・チーム・アブソリュートアウディR8 LMS GT3 EVO IIA.ハルヤント／J.ユー・クワイ3524.02361Pro-Amカーガイ・レーシングフェラーリ296 GT3木村武史／K.コッツォリーノ3525.205714Pro-Amハブオート・レーシング・ウィズ・GTOポルシェ911 GT3 R（992）B.リー／安岡秀徒3527.864818Pro-Amポルシェセンター岡崎ポルシェ911 GT3 R（992）永井宏明／上村優太3528.532913Pro-Amアウディスポーツ・アジア・チーム・アブソリュートアウディR8 LMS GT3 EVO IIS.ジンズー／F.チェン・クンフー3528.885104Pro-AmR&Bレーシングポルシェ911 GT3 R（992）L.ウェイ／P.ピレ3529.2151125Pro-AmNKレーシングポルシェ911 GT3 R（992）内山清士／近藤翼3532.3831272Pro-Amハブオート・レーシングポルシェ911 GT3 R（992）M.チェン／A.パレンテ3532.73713333Pro-Amファントム・プロ・レーシングアウディR8 LMS GT3 EVO IIX.アン／M.マック3534.4051429Silverファントム・プロ・レーシングアウディR8 LMS GT3 EVO IIL.カン／C.チー3545.8721547Pro-AmDステーション・レーシングアストンマーティン・バンテージAMR GT3星野敏／藤井誠暢3548.5281661Pro-AmEBMポルシェ911 GT3 R（992）A.ヘンリー・ダ・シルバ／E.バンバー3554.073173Amクライマックス・レーシングメルセデスAMG GT3 EVOH.ユーチー／B.ハオ3555.71818888Pro-AmトリプルエイトJMRメルセデスAMG GT3 EVOH.H.プリンス・アブドゥル・ラーマン・イブラヒム／R.スタナウェイ3557.6801922Pro-AmKCMGホンダNSX GT3 EVOP.イップ／E.リベラティ3559.0412019Amザ・スピリット・オブ・FFFレーシングランボルギーニ・ウラカンGT3 EVO大蔵峰樹／濱口弘351'10.5692160Pro-AmLMコルサフェラーリ488 GT3中西慧／脇阪薫一351'15.1442296Pro-AmK-チューンズ・レーシングレクサスRC F GT3末長一範／新田守男351'19.260235Pro-Amプラス・ウィズ・BMW Mチーム・スタディBMW M4 GT3山口智英／荒聖治341 Lap247Amコメット・レーシングフェラーリ488 GT3山﨑裕介／辻子依旦341 Lap25360Amランアップ・スポーツニッサンGT-RニスモGT3西川正明／田中篤341 Lap2685Pro-Amクラフト・バンブー・レーシングメルセデスAMG GT3 EVOJ.リー／M.ゲーツ332 Laps27992Pro-Amアブソリュート・レーシングポルシェ911 GT3 R（992）B.ジンロン／M.カイローリ2510 LapsR51AmAMACモータースポーツポルシェ911 GT3 R（991.1）A.マクファーソン／W.ベン・ポーター827 LapsR2Pro-Amクライマックス・レーシングメルセデスAMG GT3 EVOZ.ビーファン／D.リンド332 LapsR555Pro-Amマエザワ・レーシングフェラーリ488 GT3P.ブロムバクディ／横溝直輝233 LapsR87SilverR&Bレーシングポルシェ911 GT3 R（992）L.イェ／B.ユアン0
天候：晴れ　路面：ドライ

GT4ジャパン岡山
レース1　結果
Pos.No.ClassTeamCarDriverLapsTime/Gap139Silver-Amトヨタ・ガズー・レーシング・インドネシアトヨタGRスープラGT4H.マノッポ／野中誠太351'00:24.870271Silver-Amアキランド・レーシングトヨタGRスープラGT4大山正芳／阪口良平3527.946327Silver-Amクレフ・モータースポーツマクラーレン・アルトゥーラGT4鈴木裕子／井上雅貴3537.4814718Amチェックショップ・ケイマニア・レーシングポルシェ・ケイマン718 GT4 RSクラブスポーツ大塚直彦／小林翔3555.636548AmDステーション・レーシングアストンマーティン・バンテージAMR GT4星野辰也／浜健二3556.796650Silver-AmYZレーシング・ウィズ・BMW Mチーム・スタディBMW M4 GT4 G82加納政樹／織戸学341 Lap783Silver-Amコメット・レーシングメルセデスAMG GT4大串理紗／大木一輝341 Lap
天候：晴れ　路面：ドライ

GTWCアジア岡山のレース1はクラフト・バンブーのメルセデスが制す。GT4では最終周にドラマ

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