『キングダム』は70巻でやっと折り返し地点? 中華統一は何年後の何巻になるのか考察

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2023年11月21日 10:31  リアルサウンド

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pixabayより(イメージ)

※本稿は『キングダム』のネタバレを含みます。単行本70巻までを未読の方はご注意ください。


 中国の春秋戦国時代を舞台に、中華統一の軌跡を描いたマンガ『キングダム』。2023年9月に電子書籍版を含めた販売部数が1億冊を突破し、11月には単行本70巻が発売されたばかりだ。


(参考:『キングダム』の完結はまだまだ先? 長期連載の要因となる「最も長かった戦い」ランキング


 『キングダム』は史実を基にマンガ化されているが、現状の進行具合から察するに『ONE PIECE』や『名探偵コナン』のような100巻を超えるほどの長期連載になることも予想できる。そこで本稿では、紀元前221年の中華統一を描くまでに、『キングダム』は何巻まで発行され、何年後に完結が描かれるのか考察していきたい。


 まず、これまでのストーリーを軸に時系列を振り返ってみよう。2006年に発売された第1巻、1P目のナレーションでは245年と記載されていたため、ストーリーは嬴政が王に就いた次の年(始皇1年は紀元前246年)から始まっている。16巻で王騎が信に矛を託して死去した際のナレーションでは「始皇3年」つまり紀元前244年だ。


 続いて38巻〜40巻にわたる、嬴政の「加冠の儀」を狙った毐国による咸陽襲撃は、史実によると紀元前238年の出来事。ここまでで作中では約7年が経過し、40巻が発行されるまで約9年がかかった。ここまでは作中の1年を描くのに1年と2ヶ月半を要している。


 続けて、40巻から最新70巻までを振り返ってみよう。45巻で描かれた斉王・趙宰相李牧の秦来朝が紀元前237年。48巻から始まり、58巻にてようやく目的が達成された鄴城陥落が紀元前236年であるため、作中時間1年で約10巻が使われた。


 六大将軍復活が発表された62巻では、ナレーションにて紀元前234年と記載。さらに69巻にて桓騎将軍が李牧に敗れ死亡したシーンでのナレーションは「幽繆王(ゆうぼくおう)三年」つまり、紀元前233年のことを指している。


 また、70巻の内容も紀元前233年での出来事が描かれているため、作中では紀元前245〜233年までの12年が経過し、現実時間では1巻発行から17年が経った。40感までは作中では1年分進んでいるために1年と2ヶ月半必要だったが、70巻時点では1年と5ヶ月。紀元前221年までの残り12年を描くために、単純計算で約17年が必要となり、単行本は140巻を超える見込みだ。つまり、現在がようやく折り返し地点ということになる。


 このペースが変わらず連載していけば、最終巻は2040年前後となるのだが、さらに連載期間が伸びていく要因がひとつある。それは、秦はこれまで主に、趙としか戦争をしていないからだ。


 もちろん、趙との戦い自体がクライマックスになり、急転直下でエンティングを迎えることも考えられるが、秦を含め中華七国ある中で、呉鳳明がいる魏、媧燐率いる楚、謎が多い北の民族「匈奴」の登場が予想される燕など、全貌が明らかになっていない国ばかり。滅ぼした国をまとめるために奔走する文官たちの働きや、登場人物の葛藤が詳細に描かれることだろう。


 上記の理由から、完結は2043年前後、単行本最終巻は150巻前後だと予想する。結果はどうなるのか、気長に楽しんでいきたい。


(鳥羽竜世)


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