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長女のユミカが15才、長男のユウスケが12才、次男のタイキは7才。これから高校や大学の進学を控え、教育費もますますかかるという時期でした。
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働き盛りだった夫の失業は、わが家にとってかなりの痛手でした。たとえ収入が途絶えても、日々の食費や生活費は必要です。家のローンに子どもたちの教育費と、なけなしの貯金からお金は飛ぶように出て行きました。
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しかし下を向いていても仕方ありません。夫はすぐに新しい仕事を探しに奔走してくれ、私もパートの時間を増やし、なんとか家族で力を合わせて乗り切ろうと頑張っていました。
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夫の仕事は決まったものの格段に給料は下がってしまい、子どもたちは自分たちにできることを懸命に探してくれました。「大丈夫! 私、志望校は公立に切り替えるから!」「俺も、塾とか行かなくても大丈夫。わからないことは先生に聞くし、学校の授業だけで充分だよ」「僕も……お手伝いする!!」3人の子どもたちは中学を卒業すると全員、公立高校に進学しました。
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しかし高校から先の進路はそれぞれでした。長男のユウスケが志望したのは、地元から離れた都会にある名門の私立大学だったのです。
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しかも理系学部を志望しているユウスケ。ひとり暮らしのお金や学費を考えると、気が遠くなる金額です。私たち夫婦の気持ちを感じ取ったユウスケは「学費は奨学金を借りて自分で返していくから大丈夫だよ」と言ってくれました。
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ユウスケが私たちに望んだのは、最低限の生活費の仕送りだけでした。
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その後、大学を卒業して無事に就職したユウスケ。しっかりと働きながら、奨学金を返還しているようです。
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いちばん下の子のタイキは地元の国立大学に進学。姉のユミカは地元の企業に就職をして、3年前に結婚をしました。そしてユウスケが帰省のタイミングで報告してくれたのです。「実は……」
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人生とはいつ何が起こるのか予測がつかないものだなと心から思いました。子どもを3人かかえた状態で夫が無職になったときはどうなることかと思いましたが、家族みんなで協力し合ってどうにかやってこられたと思います。子どもたちも自分の進路をしっかりと考え、どんどん手が離れていきました。そんななかでのユウスケの結婚報告。私たちは嬉しくてたまりませんでした。
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原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子